2025年5月6日に初の開催となった
「バディットマガジンフェスVol.001」。
今回のインタビューでは、
Lindy-showcaseさんのご紹介で出演となった
椎名林檎カバーバンド、
Bitter Apple & Tails Hornsさんの
魅力に迫ります!
Bitter Apple & Tails Hornsインタビュー
ー先日は「バディットマガジンフェスVol.001」へのご出演、ありがとうございました!
まずはバンドのご紹介をお願いします。
シブリンゴ:
椎名林檎さんの楽曲をカバーしている、
10人組のブラスロックバンドです。
ーかなり大所帯のバンドですね。
メンバーお一人ずつのご紹介もお願いします。
シブリンゴ:
リーダーでボーカルのシブリンゴです。
ガミクン:
ギターのガミクンです。
Hitoshi:
ベースのHitoshiです。
かおりん:
キーボードのかおりんです。
Tetsuo:
ドラムのTetsuoです。
Rie:
トロンボーンのRieです。
ヨシハル:
トランペットのヨシハルです。
マキオ:
トランペットのマキオです。
Masami:
アルトサックスのMasamiです。
ユースケ:
テナーサックスのユースケです。
ーありがとうございます。
普段はどのような活動をされてますか?
シブリンゴ:
月1回(3h)、可能な限りメンバー全員で
リハをしています。
ライブ前はゲネリハを追加して、
備えていますね。
ライブは年に2回以上は開催していて、
地域のJAZZフェス等にも参加しています。
JAZZフェスでは、
横濱JAZZ PROMENADEや、
さいたま新都心JAZZDAYに出演しました。
10人のメンバーが揃うまでの道のり
ーメンバーが10人いると、
自己紹介だけでも大迫力ですね。
ぜひバンド結成の経緯を教えてください!
Rie:
私とシブリンゴが山野楽器のスクールに通っていて、
クラスの垣根を越えたワークショップで知り合いました。
ワークショップでは、
Earth, Wind & Fireの課題曲を3曲演奏しました。
1回2時間の練習が3回あり、
本番がBLUE NOTE TOKYO(以下 BLUE NOTE)
です。
ーなんと!BLUE NOTEを貸切!!
Rie:
少し参加費は高いけど、
お客さんとして観に行っていたステージに立てるし、
楽屋にも入れるし。
そんなこんなでイベント本番も終わって、
そのバンドも本来は1回限りで
解散になるのですが…。
シブリンゴ:
その後、山野楽器のスクールのメンバー内で
フェスをやろうという話が持ち上がり、
せっかくだから今回の
BLUE NOTE用にできたバンドで、
有志を募ってできたらいいんじゃない?って。
そのままバンドを解散するのはもったいないので、
じゃあ椎名林檎さんの『丸の内サディスティック』を
やってみたいんだよってRieにこっそり伝えました。
Rie:
モジモジしながら、
「丸の内サディスティックを歌ってみたいの〜。」
って、恥ずかしそうに言って(笑)
マキオ:
いつ頃の話?
シブリンゴ:
2016年くらいだったかね?
Rie:
BLUE NOTEでEarth, Wind & Fireの
『Let’s Groove』等の曲をやった後だったので、
似たようなホーンセクションが入る曲で
Superflyさんとかもやりましたね。
シブリンゴ:
あとは林檎さんの『丸の内サディスティック』と
『長く短い祭』を演奏しました。
お金を取れるレベルではなかったから、
自分たちもいっぱいいっぱい(笑)
Rie:
そこからメンバーの入れ替わりが
たくさんありましたね。
シブリンゴ:
まずギターが2回変わりました。
当時のメンバーの紹介で
ギターのガミくんが加入してくれて、
最年少でした(笑)
次に、ドラムとベースが一緒にやめてしまって…。
効率よく加入してもらうには…と思って、
OURSOUNDSなどの
バンドメンバー募集サイトに登録して、
オーディションをしました。
その時加入したのがベースのHitoshiです。
この後、コロナ禍もあってドラムが抜けました。
ドラムレスになった時にRieに相談したら、
「いるよ。」って(笑)
Rie:
「いるよ(笑)。」
シブリンゴ:
まずはサポートということで、
現メンバーのTetsuoに来てもらいました。
その時に私がTetsuoのドラムを
めちゃくちゃ気に入ってしまい、
懇願して加入してもらいました(笑)
Tetsuoが加入して、
どうにかメンバーが揃いましたが、
まだライブができるクオリティじゃなかった。
なので、高音域の管楽器(トランペット)を
強化するぞ!!ってなって。
新たにメンバーを探すことになりました。
「トランペット2人を…」とRieに話すと、
Rie:
「いるよ。」
シブリンゴ:
って(笑)
ー繋がりが多いですね(笑)
Rie:
Tetsuoと知り合った同じジャズバンドの方に、
「ねえねえトランペットやりませんか?
できれば2人探してるんですが。」
と話すと、
マキオ:
「いいよ。もう1人も心当たりがあるから連れてく。」
Rie:
という感じで、
同時に2人が次回のリハから来ることに。
マキオの音はもう聴いていたし、
人柄もこんな感じでよく喋るし(笑)
上手くやっていけそうだなあと。
シブリンゴ:
そうそう(笑)
マキオ:
なんか緊張してきた(笑)
シブリンゴ:
マキオと「もう1人」のヨシハルの加入により
バンドのクオリティが上がって、
みんなでディスカッションが
できるようになったことが大きかったです。
かなり雰囲気が変わったなって。
Rie:
良いところと良くないところを、
ちゃんと顔を合わせながら話せる関係も
できましたね。
「やっぱちょっとここ違うよね。」
っていう時は言いづらいことだし、
言われる側も嫌だけど、
そこがギスギスしないメンバーの関係が
構築できました。
シブリンゴ:
それが一番成長というか、
ライブでお客さんを呼んだら
楽しんでもらえる音楽が
できそうだなと。
Rie:
人前でできるかもねって。
シブリンゴ:
その状態になった時くらいですかね。
もう一人初期メンバーでコーラスの方がいて、
めちゃくちゃ歌が上手い女性メンバーでした。
その方とテナーサックスの方が、
「バンドのレベルも上がってきたし、
私たちがいなくてもこのバンドは大丈夫だね。」
と、抜けることになりました。
二人が抜ける前に、
最後に新宿SOMEDAYでライブをしたのが、
コロナが少し落ち着いた頃でした。
その時はお客さんも40人くらい来てくれて、
そこからバンドのレベルもだんだん
上がってきたという実感がありました。
そこで、コーラスは一旦置いておいて
テナーサックスを探すことになりましたが、
なかなかいい人が見つからなくて…。
Rieに相談すると、
Rie:
「いるよ。」って(笑)
シブリンゴ:
基本ホーンセクションを仲介してくれるのは
Rieなので(笑)
マキオ:
手配師だね。
Rie:
管楽器人材バンクみたいな。
シブリンゴ:
広報担当でもある(笑)
そのタイミングで、
現在のメンバーであるユースケが加入しました。
その少し後に、初期メンバーのアルトサックスが
卒業することになり…
長く一緒にやってきた初期メンバーが卒業するのは
本当にキツかった。
しんどい時も楽しい時も
一緒に乗り越えてきたメンバーだから。
かなり落ち込みました。
アルトサックスが抜けた後に加入するMasamiも、
またRieのバンクで、
ー「いるよ。」って(笑)
シブリンゴ:
そうです(笑)
しかも元々Masamiはうちのバンドを知ってて、
椎名林檎さんも好きで。
でも、その時はアルトサックスがいたから
誘えてなくて。
そこで空席ができたので、すかさずお誘いしました。
ここで今のメンバーが揃いましたね。
メンバーそれぞれの歩み
ー紆余曲折があって、現在のメンバーになったのですね。
メンバーの皆さんがどのような音楽人生を歩んできたか、
教えていただけますか?
マキオ編
マキオ:
このバンドには手配師の紹介で(笑)
3年前に加入しました。
椎名林檎さんは『無罪モラトリアム』が
売れたなっていうぐらいの印象でしたね。
『丸の内サディスティック』は知ってたけど、
逆にそれぐらいしか知らないくらい、
見識は浅かった。
ですが、初めてリハに参加した時に
シブリンゴの歌に惚れて、
「あー、もうすぐにでもこのバンドで吹きたい。」
って思いました。
もちろん、その時にいたリズム隊の人たちが
ステキだったのもありましたが、
背中を押したのはシブリンゴの歌声だったので、
「この人を支えられるんだったら幸せだ。」
と思って加入しました。
個人的には、他にもジャズのビッグバンドや
R&Bバンドのホーンセクションをやっています。
あとは、このバンドでは若い頃の夢だった、
バンドでアコギを弾くっていう夢も
叶えさせてもらったし。
加えて最近は コーラスもやらせてもらってます。
バンドに入って自分の夢も叶えさせてもらえて、
とても良いメンバーが集まっていて楽しいので、
幸せな音楽ライフを過ごさせていただいてます。
あとは、自分が思ったことを言う。
アマチュアの人たちが集まってやると、
「ここ、こうなんじゃない?」って話をすると、
言われる方は責められているように感じて
辛いわけですよ。
そこは、「責めてるんじゃないけど、
客観的事実として、こうなっているでしょ?」
と伝えて、そこを良くしていこうよっていう
ポジティブな表現にする。
それをやり始めると、
みんなも意見を言うようになって、
すごくいい雰囲気になってきたのが
良かったです。
なので、今が最高の状態ですね。
Lindy-showcaseさんのご紹介で
参加させていただいたバディットマガジンフェスも、
とても光栄な話で。
だからこの調子で、さらに今後もステップアップ
できると信じています。
ーそう言っていただけて嬉しいです(涙)
Rie編
Rie:
トロンボーンは小学校の5〜6年生で金管バンド、
中学校の1〜3年生で吹奏楽部、
オーケストラ部で吹いてましたが、
卒業とともに楽器はやめてしまいました。
10年ほど前になるのですが、
職場で定年退職をされる方がサックスを吹いてて、
「君も過去に楽器をやってたんだったら、
山野楽器の体験レッスンが無料だから行ってみたら?」
と勧めてくれまして。
ちょうど別の趣味で大きな怪我をして
週末退屈していたので、
暇だしやってみるか、という感じで。
自転車みたいに子供の頃にやってたなら
できるだろうと甘くみていたら、
思ったように全然吹けなくて…。
負けず嫌いなんで悔しくて、
気付いたら入会届けにハンコ押してました。
ーその場でハンコ押したんですね(笑)
Rie:
当初はバンドをやるなんて思ってなくて、
ただただグループレッスンに月3回
通ってるだけでした。
Earth, Wind & Fireなどの、
バックでホーンセクションが
鳴ってる音楽はすごく好きで。
そのような中で、「BLUE NOTEでライブやりますよ、
しかも課題曲がEarth, Wind & Fireですよ。」
って聞いて、受付開始日に申し込みました。
そのイベントで初めて歌ものバンドで演奏し、
楽しさを知りました。
シブリンゴとも知り合って、
この人と関係性を続けられたら面白そうだし、
私はもう少しホーンセクションで
やっていきたいなって思ったので、
このバンドを組みました。
他にもサルサのバンドに入ったり、
ジャズビッグバンドに入ったり。
そうすることで色んな人とのネットワークができて、
人材バンクになっていくのですが(笑)
ライブをできる楽しさを覚えてしまったので、
このバンドをさらにさらに良くしていきたい、
一緒にシブリンゴの歌を盛り上げていきたいって
思ってるんだけど…。
これで、いいかなぁ(笑)
シブリンゴ編
シブリンゴ:
ありがとう!!最高!!
音楽は昔から好きだったけど、
「バンド最高!!」
って思ったのは高校生の時で、
それまではずっと家で
The Beatlesばかり聴いてました。
中学校の時なんか、
「邦楽は聴かねえよ。」
みたいな、とんがった子でした(笑)
高校生になって、同じ中学出身の
ピアノが上手い子2人とバンドを結成しました。
当時の流行りのJ-POPバンドをコピーする、
普通の高校生がやるようなバンドでしたね。
その時はベースをやっていて、
ボーカルがいなかったからボーカルもやりました。
最初にやったのがスピッツの
『ロビンソン』だったかな。
ーなかなか難しい曲を選びましたね…。
シブリンゴ:
なかなかでしたね。
イントロのギターアルペジオが難しい(笑)
高校を卒業したら、
バンドもやらなくなりました。
それで、大人になって暇だなって思った時に、
何か趣味はないかなぁと思って。
当時はカラオケにも行かなかった。
カラオケに行く?って飲み会で言われても、
絶対に帰っちゃう人でした(笑)
「飲み行かないんだったら帰る!!」
みたいな感じで、
歌うことからは遠ざかっていました。
メンバー 一同:
信じられない…。
シブリンゴ:
当時は「人前で歌うなんて…」
って思ってたから。
でも偶然、山野楽器のチラシを見た時に
ゴスペルの月謝が一番安かったんですよ。
一同:
そこか!!(爆笑)
シブリンゴ:
月謝が安くて、かつ何も道具がいらなかったから、
まずはスタートするにはゴスペルかなと。
参加してみたら、
みんなで歌うのがめちゃくちゃ楽しくて。
ゴスペルを数年ほど続けた頃でしたかね。
「サウンドフェスティバル」という
山野楽器の生徒のコンテストがあって、
優勝すると無料でBLUE NOTE に
出演できるんです。
BLUE NOTE に出るために
私をボーカルとして呼んでくれたベーシストがいて、
そこから第2のバンド活動が始まりました。
最初は「サウンドフェスティバル賞」という、
優勝ではないけどオーディエンスが
一番盛り上がったバンドへの賞をもらいました。
優勝できなくて悔しかったので、
2年目に試行錯誤して優勝できたのですが…。
でも実はその上があって、
さらに優勝者が集まったガラコンサートで勝たないと、
BLUE NOTE に出れないんです。
2年目はそこで敗退。
3年目にようやく優勝して、
BLUE NOTE に出れたんですよ。
ちょうどその年に、BLUE NOTE イベントで
Rieと出会ったんです。
そこから今のバンドを組んで、
現在まで続いています。
Rie:
バンド名は最初、
「丸の内プロジェクト」だったんだよね。
シブリンゴ:
そう、最初は丸の内プロジェクトだった。
『丸の内サディスティック』がやりたかったので、
バンド名に「(仮)」って入れてました。
その当時自分でやりたいって言って、
正直ここまでバンドが続くと思ってなかった(笑)
本当に。
バンドで色んな人と出会ってるうちに、
このメンバーとやっていきたいというか、
このメンバーと楽しく音楽をやって、
みなさんに聴いてもらいたいなって思えたので、
今も続けられてるのかもしれないですね。
ー本当にバンドメンバーとの出会いは大事ですよね。
Hitoshi編
Hitoshi:
僕がバンドに入ったのは5〜6年前。
エレキベースとウッドベースを弾いてますが、
その頃はエレキベースでソウルやファンクのバンド、
もう一つはジャズスタンダードを
ウッドベースで弾いてました。
それで、うちの娘が椎名林檎さんの
大ファンなんです。
Rie:
へええ、そうなんだ!!
Hitoshi:
僕は椎名林檎さんを知らなかったのですが、
カラオケで毎回娘が歌う曲があって、
「いいねそれ!!」って。
椎名林檎さんの声は知らなかったんだけど、
うちの娘の声でいいねって思って。
本物はどうなんだ?って聴いてみたら、
当然ですがすごく良かった。
しかもライブを観たら、
ホーンセクションとかストリングスも
一緒にやってるじゃないですか。
ウッドベースとエレキベースも持ち替えてるし、
「うわっ、これやってみたい!」と思って、
何気なくSNSで応募したのがこのバンドだったんです。
オーディションに来てみたら、
やっぱりホーンセクションもちゃんといて。
まあその時はベースとドラムが3人ずついて、
セッションみたいな感じで。
僕はセッション感覚で
「これやれれば楽しいな。」と思ってたら、
シブリンゴから「お願いします。」って言われて。
ほんの軽い気持ちで応募したのに
だんだんバンドが楽しくなってきて…。
しかもシブリンゴとかみんな上手だったし、
これは続けてもいいなと思ってるうちに、
前の2つのバンドが解散してしまって…。
このバンド1本でやってたら、
メンバーを斡旋してくる人がいるから(笑)
そこで話が転がりこんできて、
今はもう一つビッグバンドでベースを弾いてます。
かおりん編
かおりん :
この中では唯一、
ルーツがクラシックの方面から来ていて、
ピアノと吹奏楽をやっていました。
ロック系は全然縁がなくて、
唯一中学や高校でゆずのバンドをやったりとか…。
一同:
意外(笑)!!
(ざわつく)
かおりん :
あとはQUEENを聴いてたくらいで。
大人になってから山野楽器で
フルートを習ってたのですが、
友達も結婚したりで暇だなと思ってた時に、
山野楽器で「バンドコースが始めました。」という
チラシをちょうど見て、入ってみようかなと。
それで、バンドのイベントで
シブリンゴが先ほど話していた
コンテストにつながるのですが、
違うチームでシブリンゴがそこに出てて。
シブリンゴ:
そこでかおりんを見て、
ピアノが上手すぎる子がいる!!って。
かおりん :
いや、シブリンゴを見て、
歌が上手すぎる子だなあと(笑)
その時はLINDBERGの『今すぐ Kiss Me』を歌ってて、
「何だこの人!?いつか一緒にバンドやりたいな。」
と思って、勝手にラブコールを送ってました。
シブリンゴ:
いやいや、バンドに誘ったのは私で、
かおりんがピアノで東京事変の『キラーチューン』を
別のバンドで弾いてて。
かおりん:
椎名林檎さんが好きっていうのは、そこでバレてて。
シブリンゴ:
そう、ピアノは絶対この子だと思って。
かおりん:
私はシブリンゴが椎名林檎バンドを
やりたいらしいよってお友達から聞いて。
シブリンゴ:
「え、やる?ぜひお願いします!!」
と、今に至ります。
かおりん:
はい。以上です(笑)
Tetsuo編
Tetsuo:
ドラムを担当しております、Tetsuoと申します。
音楽は小学校の時にエレクトーンから始めました。
ヤマハの生徒でしたね。
エレクトーンの発表会があったのですが、
当時は今のように高性能なエレクトーンじゃ
ないんですね。
高性能なリズムボックスを備えてないから、
結局エレクトーンがアンサンブルするためには、
生のドラムと一緒に演奏するという、
発表会形式だったんです。
その流れで、
「ドラムってすごいかっこいいな。」
って先生に言ってたら、
いつの間にかエレクトーンもやる、ドラムもやる。
月謝は2倍!!
みたいになってて(笑)
ヤマハにまんまと乗せられて
ドラムを始めたのが小学校4年生でした。
5年生になると、
学校のオーケストラ部に入りました。
最初はトランペットをやりたかったのですが、
いつの間にかドラムを習ってるのが
先生にもバレちゃって、
早々にパーカッションにコンバートされました。
それから中学と高校では、
ブラバン小僧みたいな感じでしたね。
大学に入ってから、
ビックバンドっていうジャズの世界に、
先輩に誘われて入りました。
社会人になってからは、
最初の1年間だけ何もしなかったのですが
音楽活動をできる環境を作れそうだと判断して、
地元千葉のビッグバンドに入って、
ずっとやってきましたね。
その後、吹奏楽の超強豪校から
オファーをいただきまして、
そこで約6年間ドラムのトレーナーを務めました。
実は自分の本職は銀行員なんですが、
将来的には銀行員もやりつつ、
副業でレッスンプロになることを
考え出すきっかけになったんですよ。
自分は大学の時、
ジャンルがジャズに寄ってましたが、
ドラムのレッスンプロになるためには
オールジャンル何でもできるようにならないと
やっていけないと思いまして、
様々なジャンルに挑戦しています。
その一つがラテンだったり、
演歌歌手のディナーショーとかの
バックバンドもやっているので、
幅を広げている最中です。
そんな中で、椎名林檎バンドの話が巡ってきましたね。
人を斡旋するメンバーがいるので(笑)
椎名林檎さんについては
実はあまりよく知らなかったのですが、
ロックやラテン、ジャズ等の幅広い音楽性があり、
それを活かしたいと思うようになりました。
しかも、ライブ映像を見ると
ゴージャスな世界観がすごくて…。
色々と研究するようになって、今に至りますね。
Masami編
Masami:
このバンドに加入したのは、今年1月からです。
音楽は最初にピアノをやって、
小学校からトランペットを始めて、
中学校の吹奏楽部に入りました。
その中学校が全国大会の常連で、
練習で帰宅が遅くなることが多くなってしまい…。
ある日、夜10時に家に帰ったら親に怒られてしまい、
全国大会に行く前に辞めさせられてしまいました。
その頃は歯並びの問題があったので、
高校からはサックスに移行しました。
その後は一時期止まったりもしましたが、
20代になってから吹奏楽だったり、
友達に誘われてエキストラに行ったりしてました。
久しぶりに地元の吹奏楽に入ってみようと思ったら、
そこのサックスパートのパートリーダーが
ジャズバンドをやってて、
「ちょっと来い」と言われて(笑)
その時はアルトサックスで入ったのですが、
バリトンサックスを持ってることがバレてしまって、
その後ズルズルとバリトンサックスで
ジャズバンドに引きずり込まれました。
そのジャズバンドは約20年続けましたね。
ビッグバンドはそこだけではなくて、
テナーやアルトで入ったりするバンドもありました。
最近も続いているのが、
5年前に加入したHitoshiと一緒の
ファンクバンドですね。
マキオのいるビッグバンドに入ったり、
そういう繋がりもあって
このバンドにも加入できました。
ユースケ編
ユースケ:
4歳でバイオリンを始め、
中学校でオーボエに出会い、
高校まではクラシック一色。
大学でジャズとビッグバンドに出会い、
「ジョン・コルトレーン」と
「マイケル・ブレッカー」の
説得力に圧倒されて、
テナーサックスにのめり込みました。
特に「マッコイ・タイナー」のトリオと
マイケル・ブレッカーが録った
『Infinity』のアルバムには、どハマりしました。
今は会社員をしながら、できる範囲で大好きな音楽に
取り組む日々です。
ヨシハル編
ヨシハル:
最初はバイオリンで、
幼稚園〜小学校4年生頃まで
やっていました。
次が大学から始めたトランペットで、
今も継続中!!
デキシーやノスタルジックな
コーラスやボーカルが入った軽音楽が好きです。
「グレン・ミラー」の『I Know Why』、
『Long Ago And Far Away』。
特にこの2曲は言いようのない
胸にこみ上げてくるものがあり、
つい繰り返して聴いてしまいます。
ガミクン編
ガミクン:
ギターのガミクンです。
自分は他のメンバーとはだいぶ毛色が違って、
本当に野良犬みたいな(笑)
しかも音楽歴が20歳頃まで
全くなかったという…。
小学校の音楽の授業がすごく苦手で、
リコーダーもピアニカも吹けない。
メンバーは皆知ってるのですが、
自分は歌が歌えないんですよ。
カラオケとかも全然行かなくて、
音程を取ることもできない状態でした。
中学生の頃はバレーボールで、
高校から大学でラグビーをやってました。
大学3年生の時に腰を壊してしまって、
7年間続けていたラグビーは引退しました。
その後に、ローディーとして軽音楽部に
所属することになったんですね。
最初は荷物運びと飲み会要員。
元々音楽を聴くのはすごく好きで、
ZAZEN BOYSを始め、
オルタナロックをよく聴いてました。
いつかバンドをやりたいなと思ってましたが、
20歳になった時に先輩がギターをくれて、
そこから自分のバンド人生が始まりました。
その後社会人になって、
関東に出てきてからも続けました。
ギタリストとしては長岡亮介さんがすごく好きで、
なかなか真似はできないですが
コピーしたいなと思って細々とやっていたところ、
かおりんを通じて声をかけていただいて、
このバンドに加入したのが2019年。
その後すぐにコロナ禍が来て、
活動は少し止まってしまうんですけども、
なんだかんだ6年目になりまして、
今までこれだけ続けたバンドってないので、
一番在籍の長いバンドです。
シブリンゴ:
ありがとう(泣)
ガミクン:
一番このバンドに入って思うのは、
本当にもうみんなのキャリアが
全くもって違うんですよ。
自分はまだギター歴が10年目とか11年目ですが、
皆さんのキャリアは全く違うので、
本当に教わることばかりです。
ようやく全然及ばないながらも
皆さんの足を引っ張らない程度まで
できるようなったっていうのは、
本当に良かったなと思いますね。
次の目標については、
まだ自分の中で定まってませんが、
このバンドをできるだけ長く
続けたいなっていうのは思ってます。
キャリアの違う皆さんになんとか6年間食らいついて
一緒にやってこれたことが、
自分にとっては今一番いいことだなと思ってます。
Rie:
お母さん達、嬉しいね(涙)
シブリンゴ:
お母さん嬉しい(涙)
ガミクン:
お二人は本当に長くお世話になっているので、
育ての親です。
いつの間にか自分も、
古いほうから数えた方が早くなったので。
シブリンゴ:
ガミクンは初期メンバーから数えて、
4番目の古株だもんね。
Rie:
古いほうから数えた方が早いけど、最年少。
Lindy-showcaseとの出会い
ー今回ご紹介のLindy-showcaseさんとは、
どのように出会いましたか?
シブリンゴ:
Lindy-showcaseさんとは、
池袋ライブガレージAdmの
対バン企画でご一緒しました。
その日は、うちのメンバーの約半数が所属している
ビッグバンドのリハが午後から入っていたので、
出演順を1組目にしてもらっていました。
Rie:
ライブが終わった瞬間に7人が帰る…。
6人がリハに行って、1人は予定があって。
残った3人でLindy-showcaseさんの
ライブを観ていました。
ガミクン:
すごかったんですよね、Lindy-showcaseさんが。
なんていうんですかね、
オールドスタイルのハードロックっていう
言い方になるのかもしれないですけど、
自分はすごい好きで、
終わった後にワーって声をかけました。
Rie:
普段の活動の話になった時に、
次に決まってるライブも無いとお伝えしたところ、
「1ヶ月後にバディットマガジンフェスがあって、
出演者を募集してるみたいですが、どうですか?
場所はさいたま新都心です。」
と、お声かけいただきました。
シブリンゴが埼玉の人なんで、
ゆかりもありましたね。
ガミクン:
本当にすごいかっこよかったので、
すぐに声をかけたんですよね。
ギターの方にはすぐ話しかけるんで(笑)
マキオ:
絶対シブリンゴだったら声かけてないもんね。
人見知り大魔王(笑)
シブリンゴ:
誰かがつないでくれたら話せるんですけど、
一人でいたら絶対話せない。
ご挨拶だけで終わってたはず(笑)
Rie:
私とガミクンとTetsuoの、
人見知りしない人が残ってたね。
マキオ:
Tetsuoは最初、
バンドメンバーだと思われてなかった(笑)
お客さんなのかな?って(笑)
Rie:
Lindy-showcaseのドラマー・KAMOさんに
一生懸命ドラムのことを話したけど、
この人はドラムが好きなのか単なるお客さんなのか
分からなかったようで(笑)
Tetsuoの手元を見たら
ドラムのスネアセットとかを持ってたから、
この人は大所帯バンドのドラマーということが
徐々に分かって。
ドラムは最後列なのもあるけど、
10人もメンバーがいたら
ボーカルぐらいしか覚えてない。
と、Lindy-showcaseさんのYouTubeチャンネルの
トークで言ってました(笑)
シブリンゴ:
しかもホーンセクションの皆、
背が高いからね。
Tetsuo:
完全に壁になっちゃう。
Rie:
3対3で話が盛り上がって連絡先を交換して、
じゃあ次の埼玉のイベントにっていう
段取りをしてくれて。
ガミクン:
やっぱりああいう雰囲気の方って、
普段は優しいんですよね。
自分はリハも観てたから、落差がありましたね。
衣装とメイクで全然変わるので。
リハの時は優しいお兄さんがやってるなと。
怖くはないと思ってました。
終わった後もワーって話しかけたんですけど、
すごく気さくに答えてくださって。
シブリンゴ:
とても丁寧な方達です。
マキオ:
すごいタイミングですよね。
フェスに出るバンドを募集してる話が
Lindy-showcaseさんのところにいって、
「じゃあこのバンドに声かけてみよう」
って思えたっていう、
すごい薄いところでつながってる。
ガミクン:
それで10人のスケジュールが
奇跡的に合いましたもんね。
絶対に流れると思ってました。
シブリンゴ:
私も流れると思って、バンドのグループラインに
「無理だと思うけど5月6日どうですか?」
みたいな。
あれ?みんな空いてるぞ?
と。
Rie:
ゴールデンウィーク最終日だったから、
みんなお疲れお休みをとってて、
それでだと思います。
マキオ:
リハだったら休んだよな(笑)
シブリンゴ:
そこか!!(笑)
ガミクン:
けっこう偶然も重なって出れましたね。
ー本当にご出演ありがとうございました(泣)
バンドを継続する秘訣
ー結構バンドって続けるの大変じゃないですか。
しかもこの大人数ですが、継続する秘訣はありますか?
シブリンゴ:
秘訣か…。
ガミクン:
僕は分かりますよ。
シブリンゴのスケジュール早押さえです!!
ーあああ(笑)
Rie:
みんなバンドを掛け持ちしてるのが
分かってるから。
マキオ:
意義あり!!
これはね、やっぱりシブリンゴだと思う。
「バンドを続けるモチベーションが何か?」
という話じゃないですか。
別にスケジュールを押さえようが関係なくって、
やっぱりこのバンドをやりたいって思える
何かモチベーションになるものが核にあって、
それがやっぱりシブリンゴだと思うね。
ガミクン:
自分もそれ言おうとしてたんです!!(笑)
一同:
いやいやいや!!(爆笑)
ガミクン:
リーダーのシブリンゴが今、
全体を動かしてくれてて。
自分もたくさんバンドをやってきましたが、
リーダーによって継続できるかどうかが
決まる部分もあるじゃないですか。
スケジュールが組めるかとか、
次のライブが組めるか、
練習の雰囲気を保てるか、
メンバーを呼んでこれるか。
これって多分、
リーダーにウェイトがあると思うんですけど、
その辺をシブリンゴがやってくれたから
6年間続いてきたのがあると思うんですよ。
Rie:
みんなシブリンゴが好きだから、力になりたい。
シブリンゴ:
みんなに助けてもらってます。
動画の編集とかは全然下手だから
Tetsuoやマキオにやってもらったりしてるし、
メンバーが足りないとか、
困ったことがあったら広報のRieにお願いして。
SNSのページとかもRieが開設してくれたし、
私はスケジュール管理がメインです。
あとは、私たちはアマチュアであって、
みんな普段の仕事もある。
プライベートの時間を
このバンドに共有してもらってるから、
一緒にいるときは楽しくしたいです。
リハ行くの嫌だなとか、
そういうふうに思われないようにはしてます。
「こういう話があったけど、
こういう理由で断ろうと思ってる。」
とか、情報は全部みんなに伝えてます。
私が決められない性格ってのもありますが、
それもあってみんなの意見を聞いてから決めています。
そこでみんなが助けてくれるから、
バンドが継続出来ているんだと…。
マキオ:
やっぱり偉いのはさ、できないことを抱えない。
「できない。」
って言えるリーダーだから。
できないことを無理してこなす
リーダーもいるじゃないですか。
やっぱりそれだと、バンドもメンバーも
しんどくなるんですよね。
シブリンゴ:
自分ができるところは大体はやるけど、
できないところはかなり助けてもらってます。
マキオ:
みんなやりやすいんだよ。
Rie:
独裁じゃないからね。
シブリンゴ:
独裁ではないな。
私としては、みんなを頼ってる。
みんなの演奏があって歌うことができるから、
すごくメンバーに対してリスペクトしています。
ボーカルも楽器の一部だと思ってるから、
そこはもうみんな同じ。
ーすごくバンドの雰囲気が良くて、
大人数だけどみんなの色がちゃんと出ていますよね。
いいバンドだなと思います。
シブリンゴ:
ありがとうございます。
マキオ:
今が最高なんです。
ガミクン:
どんどんよくなってますよね。
メンバーも増強されて、より良い方向に進んでいます。
プライベートが忙しくて離れていった方もいますが、
その度に呼んで来てくださる方が
すごくレベルが上がってるんですよ。
ここ数年で。
手配師の腕が良すぎるんですよね(笑)
自分はマキオとTetsuoに
引っ張り上げられたと思っているので、
そこに関しては本当に励みになってます。
これからのBitter Apple & Tails Horns
ーこの流れで、今後の展望を教えてください!
シブリンゴ:
バディットマガジンフェスに出て、
「自分たちがどうなっていきたいか?」
という問いに、少し答えが出ました。
私たちは椎名林檎さんのカバーバンドですが、
その中ではトップにいたい、
やっぱりみんなに知ってもらいたい、
っていうのがあるので、
そこを目指してるというか。
マキオ:
目指せ日本一!
シブリンゴ:
まずは関東一。
それから日本一。
読者へのメッセージ
ー最後に、記事を読まれた方にメッセージをお願いします。
シブリンゴ:
まずはライブに来ていただいて、
私達の演奏してる音楽の楽しさを知ってほしい。
もちろん元の林檎さんの曲が
めちゃくちゃかっこいいので、
そこをまた知ってもらって、
林檎さんの世界観が伝わればいいなって。
ぜひBitter Apple & Tails Hornsを通じて、
椎名林檎さんの音楽を体感しに来てください!!
ー本日はありがとうございました!!