ALMONDot(アーモンドット)が初のフィジカルEP『鋼鉄-KOUTETSU-』をリリース!!
期待のバンドALMONDot(アーモンドット)が遂に初のフィジカルEP『鋼鉄-KOUTETSU-』を3月18日にリリースした。
ALMONDotの存在を僕が知ったのは、そもそもギター兼ボーカルの蒼来(ソウライ)のファンだったからである。彼女が様々な経緯を経てフィロソファー&ラッパー&ダンサー苑茜(Ensen)と意気投合、現在は謎の覆面ベーシスト黒梦(クロム)、唯一の男性メンバーであるギタリストUIとの4人が正式メンバーであるようだ。なおアーティスト写真にはサポートドラマーの奏も写っている。
『鋼鉄-KOUTETSU-』の音世界はとにかくパワフルでインダストリアル。ヒップホップ経由のミクスチャーサウンドの色合いも濃く、それでいてキャッチーな歌メロも盛り込まれたものだ。ALMONDotのまずキーとなるのは、フィロソファーの肩書きを持つ苑茜の存在だろう。彼女は帰国子女のようで、僕が観た超初期のライブではたしかまだ帰国していなかったのか、映像でライブに参加していた記憶がある。ゆえに個人的には非常にミステリアスな存在だ。
ALMONDotのWebでも明記されているが、苑茜が寄せるテキストは彼女ならではの視点であるとともに、ロックシーンが真の意味でグローバルに変革されつつある時代に、新たなスタイルを提示しようという意気込みを感じる。
『日本に帰ってくるとホッとする。
やっぱり自分の国から離れれば恋しいし、そう思えるってとても素敵なこと。
もちろん、海外にも素晴らしいものはたくさんあるけれど、日本に滞在したことのある海外出身の知り合いからも、日本が恋しいという声を良く聞くから、きっと日本は客観的に見ても、恋しいもので溢れてるんだと思う。
先進国の中で最初に人口減少が始まった国、日本。
みんなが「この国はもうダメだ」という国、日本。
温厚で、丁寧で、綺麗で、狂ってる国、日本。もっともっと、世界に恋しがって貰いたい。』
『最近、同級生たちと将来の話題になると、みんな日本を出る前提で話をする。
でも、万物を擬人化レベルで愛でれる民族が住み、精巧で奇天烈な物づくりに溢れ、どこに行っても美味しいご飯にありつける、こんな島国、他にありますか?
私には、この国が、まるっとリゾートアイランドのように見えるし、MT.FUJIとかSUSHIとかOMOTENASHIとかはもちろん、私が大人になっても、世界に愛され続けるJAPANであって欲しい。
そんな日本の片鱗が、バンド活動を通して、伝わったらいいなと思っています!』
以上、苑茜のメッセージ。(引用:https://www.almond.games/about)
結成以来、激しいライブ活動を展開するとともに、ALMONDotのメンバーを題材にした「ボイスコミック(ボイコミ)」を英語、中国語、日本語の3ヶ国語で展開。
歌詞もおそらく英語が堪能だろうと思われる苑茜の存在ゆえ、かなり英詞パートも多い印象であり、苑茜のメッセージにもあるようにALMONDotが愛する日本…時に危機感に対するメッセージも含めて、世界に発していこうという意欲を強く感じる。
そう、ALMONDotは今の時代でしか成立しないタイプのバンドであり、ドメスティックな思考だけでとどまらない面白さにあふれている。
ALMONDot の『鋼鉄-KOUTETSU-』はゴリゴリミクスチャーな「HELL RING SHAM(ヘルリンシャン)」で幕が上がる。
曲名は苑茜が、姉の高級シャンプー&リンスをこっそり使い、バレないように都度水を追加してかさまししていたのが姉にバレてこっぴどく叱られたというエピソードから来ており、“減る・リンス・シャンプー”と聞くとかなり脱力感あるが、こうした遊び心もALMONDotの魅力。
“目覚めよ天使〜”のキャッチーなサビが魅力で、空間系たっぷり効かせたギターソロも加味しつつも2:21というコンパクトさ加減がすごい…
他の楽曲もそうだが、TikTok時代にも応える3分間ロックもまたALMONDotの特徴と言える。ちなみに「HELL RING SHAM」のShazam1は僕がゲットしました。
続く「I’ll go first, sorry」は先述のようにMVも発表済みの1stシングル。
なんともヘヴィでパワフルなドラムサウンドとディストーションサウンドの壁、苑茜のラップと蒼来のボーカルの二人の声のミックス具合が魅力。“Woah〜”のシンガロング感あるサビもインパクトたっぷりだ。
アップダウンのスクリューピッキングによるギターソロからのEDMテイストのシンセが台頭するアレンジも聴きどころ。これだけいろいろやっているのに「I’ll go first, sorry」も3:05。
「Scharlach-Weiβ(シャーラバイス)」も疾走感あふれるハードチューンで、愛らしい声色の苑茜のラップだったり、サビメロでは苑茜と蒼来のソウルフルな歌声が絡むところも肝。苑茜のラップからのギターソロは蒼来→UIだろうか? 最終的にツインリードで聴かせる!
続く「TSUNAMAYO ONIGIRI(ツナマヨオニギリ)」も可愛く聴かせる二人の歌声と、苑茜のラップが交互に来る構成。ゴリゴリリフと空間系リフが相まったギターサウンドといい、相反する要素で聴かせる。リリース資料に 「 THE MADCAPSULE MARKETS や、LINKIN PARK、Heavy Metal や Drum’n’Bass 好きにはたまらないはず」とあるが、ALMONDotのメンバーにTHE MADCAPSULE MARKETSは通じるのだろうか!?
「TSUNAMAYO ONIGIRI」はわずか1:49で駆け抜けるので油断すると一瞬で終わる。
そしてラストナンバー「U-ZAI(ユーザイ)」はちょっと他の楽曲と毛色が違うが、Princeをイメージしてファンク的な粘りとハードコアパンクを意識したらしい。
シングルコイルテイストのギターリフに二人のラップが重なるが、サビのギターサウンドもちょっと軽快なドライヴトーンで仕上げていたりと、ALMONDotのサウンドの幅を感じさせる一曲。“たまにはカニでも食いたいねー”とは僕も同感だが、ブックレットには何かとカニがモチーフに出てきたり、ミックス、エンジニアリングを手がけたKoutetsuが作業したレコーディングスタジオはKany Ewe STUDIOだそうで、この辺の遊び心も織り交ぜているようだ。
もっとも今回の5曲で全貌がとらえられるほど容易なバンドではないし、これだけ重厚な楽曲を聴かせつつもたったのトータル13分でまとめているっていうのが凄すぎる…。
僕がライブを観た時は同じ曲を2回やっていたりしたものだが(笑)、『鋼鉄-KOUTETSU-』引っ提げての内容違い、昼夜2回ワンマン公演においては新曲の披露も予告されており、世界を照準としたALMONDotの圧倒的なバンドサウンドが堪能できるのは間違いない。
池袋harevutaiはVJ効果でも定評のあるハコなので、視覚効果も期待できるのでは!?と僕は期待している。
ALMONDot『鋼鉄-KOUTETSU-』
価格:¥2,000(税込)
01. HELL RING SHAM
02. I’ll go first, sorry
03. Scharlach-Weiβ
04. TSUNAMAYO ONIGIRI
05. U-ZAI
※タワーレコード限定発売
「ALMONDot-鋼鉄-KOUTETSU-One Man Show」
初のワンマンライブ ※昼夜2回公演(内容違い)
「ALMONDot-鋼鉄-KOUTETSU-One Man Show」
2024年4月13日(土)池袋 harevutai
▼Hammer▼
open 14:00 / start 14:30 ※新2曲初披露
■Drill■
open 17:00 / start 17:30 ※新2曲初披露含むノンストップライブ
スタンディング ¥3,000 (税込・入場時別途ドリンク代・整理番号付き)
※未就学児入場不可 ※お一人様4枚まで
CD封入先行チケットはコチラ
※2024年3/18(月)10:00~3/24(日)23:59
□企画・制作:株式会社ソニー・ミュージックレーベルズ