2023年6月から12月までの半年間、
「ツーマンショー秘蜜」、
「ドキュメンタリーショー蜜着」
という風変わりな2つのツアーで
10か所・計20公演を駆け抜けたtricot。
その締めくくりとして、
2024年2月12日、恵比寿 LIQUIDROOMにて
tricot One-man Show「秘蜜着 THE FINAL」
が開催された。
tricot One-man Show「秘蜜着 THE FINAL」ライブレポ
超満員の会場は開演前から
待ち切れない観客の熱気が溢れていた。
そして暗転、拍手とともに
開演のドキュメント映像が映される。
そこにメンバーが登場し、
さらにオーディエンスが沸く。
しばらくの静寂の後、
キダモティフォ(Gt&Cho、以下キダ)の
透明感のあるショートディレイによる
音色が印象的な
「Pork side」「ポークジンジャー」が始まり
オーディエンスが聴き入る中、
中嶋イッキュウ(Vo&Gt、以下中嶋)の
ファルセット混じりの歌声が響き、
ヒロミ・ヒロヒロ(Ba&Cho、以下ヒロミ)、
吉田雄介(Dr、以下吉田)の
リズム隊がボトムを支える。
中嶋はストラトキャスターを構え、
キダも白いストラトタイプのギターで
極上のトーンを聴かせ、
ヒロミはゴールドガードの
ジャズベースで低音を轟かせていた。
またこの日のライブは立体感のある音で、
高音は全く耳に痛くなく、
低音は地響きのようにフロアを揺らし、
とにかく音が良かった。
早くも最高潮へ!!
中嶋の “tricotですよろしく” の挨拶とともに
「18,19」のトリッキーなキメが炸裂、
フロアからは叫びにも聞こえる
歓声が巻き起こる。早くも最高潮だ。
「大発明」は目まぐるしく変わる
リズムがスリリング。
真っ直ぐに放たれる中嶋の歌声に、
キダ、ヒロミのコーラスが華を添える。
tricotの強みの1つは、
中嶋のみならず、キダ、ヒロミの3人が
歌えることにあるのではないだろうか。
「サマーナイトタウン」では
3人が交互にボーカルをとり、
それぞれ個性の違う歌声が聴くことができ、
ファンにとっては嬉しいかぎり。
(演奏が簡単な曲ではないということも特筆ものだ。)
息をつかせぬまま「おちゃんせんすぅす」へ。
テクニカルなリフを繰り出すが、
こういうフレーズにはストラトがよく合う。
ブレイクではキダがなかなか弾かずに焦らし、
観客が煽る。
それでもさらに焦らし、笑いを誘う場面も。
MCで “一緒に楽しみたいのでガンガン来てください!”
と会場を盛り上げ、
ハンドマイクに持ち変え
“みんなより汗かきたいと思います!”
と「#アチョイ」へ。
オートワウとラップ調の歌のアンサンブルが
いい塩梅を出している。
「WARP」ではキレキレのカッティング、
グイグイ引っ張るグルーヴで
フロアを揺らすベースが抜群。
「ツーマンショー秘蜜」のルール
勢いそのまま次の曲へ行くが、
ここでステージ後方に
「ツーマンショー秘蜜」の
ルールが映し出され、
数曲は拍手禁止、声出し禁止、
口外禁止となった。
ルールに則り、その様子は
参加者だけのものとさせていただきたい。
怒涛のライブ後半へ。ヒロミ・ヒロヒロが・・・!
続くMCでは
“2023年は変なツアーに回っていた”
と2デイズライブの概要を説明。
「ツーマンショー秘蜜」:
前述の通り、拍手禁止、声出し禁止、口外禁止。
会場で販売のインスタントカメラでのみ撮影可。
(撮られた写真はこの日、写真展にて展示された)
「ドキュメンタリーショー蜜着」:
メンバーがライブハウス入りする前から
観客が会場に入っていて、
打ち上げまで密着していいというもの。
(蜜着ではずっと撮影でき、
撮られた映像がこの日のライブ中、
ステージ後方に映されていた)
数曲「ツーマンショー秘蜜」の
ルールを適用したが、
メンバーからは
“声出てもうてたな”
“でも空気読んだね”
“私も声出しそうになった”
と話され、場内に笑いが起こる。
また、「ドキュメンタリーショー蜜着」も
体験してほしいとのことから、
以降は好きに映像を撮ってOKとアナウンス。
(その場の流れで決まった #カーターアンダギー
でSNSにアップされているのでチェック!)
続く「pool side」、「POOL」で
中嶋のファルセットから強い声へと
表現の幅広さを聴かせ、
「おまえ」ではドラムの凄まじい連打。
そしてヒロミがフロアに飛び込み、
大いに観客を沸かせた!
そのまま“いけますか?” “かかってこいや!”
と「99.974°C」。
(イントロではまだヒロミが観客に抱えられたまま!)
“次で最後です、ありがとうございました!”
の挨拶とともに「MATSURI」は
アグレッシブな高速カッティングとドラム連打、
中嶋の早口語りが圧巻。
ギターの音を残し拍手喝采で曲が終わり
メンバーがはけるも、
場内からはすぐさまアンコールが響き渡った。
アンコールはこの曲!
アンコールに応え
メンバーがステージに入る。
キダが “聴きたいですか?曲・・・”
と聞くと、フロアからは
“足りない!” と声が上がる。
中嶋からは
“こんなに来ていただいで感謝してます” と、
新情報として5月の東京・大阪での
ライブが告知された。
“また会いましょう、tricoでした、
ありがとうございました!”
とラストを飾るのは「不出来」。
ファズ系の歪みを活かした
マッシブなギターリフ、
フロアを揺らすドラム、
ベースの低音が心地よく響き渡る。
最後はキダの圧巻な轟音ギターソロから
ディレイをコントロールした発振音で締め。
音が止んだ後、フロアからは
割れるような拍手が巻き起こった。
圧倒的な演奏力、
ステージングを存分に観せ、
これからさらに駆け上がっていく予感を
感じさせるライブであった。
ライブ情報
tricot「右脳左脳」
【東京公演】
2024/5/10(金)
東京・キネマ俱楽部
OPEN 18:15/Start 19:00
出演:tricot / PEDRO
前売:5,500円(ドリンク代別)
10代限定チケット:1,000円(ドリンク代別)
※スタンディング・整理番号付
【大阪公演】
2024/5/24(金)
大阪・梅田Shangri-La
OPEN 18:15/Start 19:00
出演 tricot / chelmico
前売:5,500円(ドリンク代別)
10代限定チケット:1,000円(ドリンク代別)
※全席スタンディング・整理番号付
「ポルフェス82 #ポルカVS tricot」
ポルカドットスティングレイ
#ポルカVS ~お世話になった先輩を殴りに行く~
「ポルフェス82 #ポルカVS tricot」
2024年7月5日(金)
名古屋CLUB QUATTRO
OPEN 18:00 / START 19:00
出演:ポルカドットスティングレイ / tricot
前売り: ¥6,500 (ドリンク代別)
【お問合せ】
ジェイルハウス
http://www.jailhouse.jp
052-936-6041
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