REBECCAデビュー40周年! 7 年ぶりとなる全国ツアーへ

土橋安騎夫(Keyboards)、高橋教之(Bass)、小田原豊(Drums)、 是永巧一(Guitar)、中島オバヲ(Percussion)、そして我らがNOKKO(Vocal)!! photo by hajime kamiiisaka / Kaoru Abe

REBECCA(レベッカ)の結成の逸話はいろいろとあるのだが、CBS・ソニーFITZBEATレーベルのオーディションに合格、のちにレベッカ♂を経てRED WARRIORSを結成する木暮shake武彦小沼達也、そしてのちの黄金期を生み出すNOKKO高橋教之、そして土橋安騎夫が加わったメンバーでメジャーデビューしたのが1984年4月21日。
シングル「ウェラム・ボートクラブ」、翌月にはミニアルバム『VOICE PRINT』をリリースする。なお、1st『VOICE PRINT』、2nd『Nothing To Lose』、3rd『WILD & HONEY』(※CD、カセットは10曲収録だった)がミニアルバムだったのは、後藤次利主導で設立されたFITZBEATレーベルが当初ミニアルバム趣向のレーベルだったからだ。

アラフィフ世代の僕がREBECCAを知ったのは1985年の「ラブ イズ Cash」なので、『VOICE PRINT』『Nothing To Lose』は完全に後聴き。
shakeさん主導だったこの時期の楽曲もローティーンの頃は一緒くたに聴いていたものだが、今聴くとニューウェーヴテイストにしても独特なムードがある。
余談だが、shakeさんの還暦イベントで、田村sho-ta直美さんボーカルで初期REBECCA楽曲が披露されたのには痺れた。あれはあれでまたやってほしいのだが…。

shake路線とは違うまさかの可能性を見出した、土橋安騎夫が手がけた奇跡のような名曲といえばやはり「ヴァージニティー」。この曲がなかったら後のREBECCAはなかった。

『VOICE PRINT』『Nothing To Lose』期からREBECCAのファンだった人は相当に鋭いアンテナだ。
とはいえ、当時からREBECCAという名前は耳にしていて、埼玉県南育ちの僕らにとって特別なバンドだった。

Player2017年11月号ではREBECCA表紙展開が実現したのでした!…ってことはもうこの頃北村は編集長だったのか。

というのも僕も川口生まれで現在住、shakeさんの中学の後輩、『WILD & HONEY』で加入するドラマー小田原豊さんの高校の後輩にあたるからだ。
当時、近所の喜沢にスタジオ24というレコーディングもできるリハスタがあって、ミキシングルームには黎明期REBECCAのデモ音源があるなんて耳にしたこともあったっけ。

今の音楽シーンにはどうにもスターキーボーディスト的な存在って少なくなってしまったが、80年代当時は土橋安騎夫さん然り、小室哲哉さん、ホッピー神山さん、三谷康弘さん、岡田徹さん、厚見玲衣さん、難波弘之さん、見岳章さん、向谷実さん…次々に鍵盤奏者のヒーローが登場していた時代。エレクトーン育ちだった僕は、当初の音楽を聴く耳はシンセに引っ張られていた気がする。
ロックやフュージョンシーンにおいてギターが花形というのはいつの時代もそうだけれど、80年代あたりまではそれと双璧になりうるくらいのキーボーディストの存在があったのだ。

REBECCAやHOUND DOGは後のバンドブームを生む大きなきっかけとなり、ピアノを習っていた女友達がバンドによく駆り出されたものだった。
と当時に、ロックボーカル志望の女の子たちをたくさん生みだす大きな契機となったのがNOKKOの存在だった。
NOKKOのボーカルスタイル、ファッション、キャラクターに当時十代、二十代の女子は熱狂したのである。
ちなみにREBECCAは長らくギタリストが固定せず、後期から是永巧一が加わり、各ソロや後に宮原学をボーカルにしたBABY’S BREATHなどのバンドでも活躍するわけだが、僕にとっては『WILD & HONEY』で小田原豊とともに加入する古賀森男もヒーロー。
のちにフェビアンを結成、ソロを経て再びフェビアンで活動するも現在は沈黙。
僕は古賀さんの復活もずっと待ち続けている。

「フレンズ」は当時、中山秀征湯江健幸香坂みゆき柳沢慎吾らが出演していたTVドラマ『ハーフポテトな俺たち』の主題歌で実は「ガールズ, ブラボー!」共々起用されていたのだが、あまりにヒットしすぎてもはや時代を超えた名曲となった。
『ハーフポテトな俺たち』っていうのはアラフィフ世代じゃないと通じないだろう。
ここからのREBECCAの快進撃は凄かった。出すシングル、アルバム全てが大ヒット!

アルバム『TIME』以後は完全にREBECCAのメンバーでしか出せないバンドサウンドになった。
僕ら世代にはロートタムを駆使した小田原豊の流しタムのフィルに痺れ、楽曲によってはシンセベースと同期させた高橋教之のグルーヴィなベースプレイに日本人離れしたセンスを感じたのだ。

高橋教之のソロアルバム『LANDSCAPE』を聴いて、REBECCAのバンドサウンドにはこの人がいないとならないんだ!っていうのを痛感した(僕は教さんにお会いするたびに『LANDSCAPEⅡ』を作ってほしいと懇願している)。
これと同じ想いをしたのが、先述したshakeさんの還暦イベントでの初期REBECCA楽曲でのプレイ。
2015年の再結成まで一時期音楽シーンから離れていた教さんだったが、つくづく本当にベーシストとして復帰してくれて良かったと思う。現在はNOKKOソロのバックなどでもプレイ。
今はREBECCAのメンバー全員が現役ミュージシャンで活動し続けている。

80年代後半、次々に新たなビートや音楽性を採り入れて、『POISON』などの名盤を輩出していったREBECCAだが、最後はすごくシンプルなシンセ入り王道ロック「LITTLE ROCK」で一旦その歩みを止めることとなる。
90年代のNOKKOは「CRAZY CLOUDS」などで最先端のクラブミュージック路線で一時代を築いた後、「Vivace」「人魚」「ライブがはねたら」といったヒットシングルを生み出したからすごい。

なおNOKKOは2024年2月に自身初となる10枚組BOX「NOKKO ARCHIVES 1992-2000」を発売している。
『Hallelujah』(1992)、『I Will Catch U.』(1993)、『CALL ME NIGHTLIFE』(1993)、『colored』(1994)、『RHYMING CAFÉ』(1996)に加えて、NOKKO名義でリリースされた『ベランダの岸辺』(1998)、『Viaje』(2000)のオリジナルアルバム、そして『remixNOKKO』(2000)、SHORT HAIRSなど入手困難なシングルをまとめ上げた『Non Album Single Collection』、初ライブ映像や初期クリップを収めた『CLUB HALLELUJAH & CLIPS +』にその後のクリップやTVスポットを追加収録したBlu-rayも収録した9CD+1Blu-rayのボックスセットだ。

NOKKO ARCHIVES 1992-2000 全10枚組(Blu-Spec CD2 x 9、Blu-ray Disc x 1 )・¥27,500(税込)

NOKKOは2000年代に入ってからも断続的にアルバムを発表。
昨年も盟友・川村結花を作曲、屋敷豪太をアレンジャーに招いたオリジナルアルバム『土器土器』を発表。アナログレコードに続きCDもリリースされている。
多彩なメロディを織り込みつつジャジーなピアノロックテイストの境地を、相変わらず伸びやかなボーカルで聴かせている。

さらにはアーティストによる一発撮りのパフォーマンスを鮮明に切り取るYouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」(ザ・ファースト・テイク)にもNOKKOが登場した。
3月に公開されたこのセッションではまさかの筒美京平とのタッグで生まれた大ヒットシングル「人魚」を15名のストリングスを含む総勢18名のオーケストラと共演。

さらに言わずと知れた「フレンズ」のカヴァーに関しては、是永巧一、高橋教之も参加してのセッションで聴かせてくれる!まだ観ていないという人は是非。

一方のREBECCAは2000年の再結成でシングル「神様と仲なおり」をリリース。
アコースティックテイストのミディアムスローナンバーで、REBECCAファンが望んだ路線とはひょっとしたら違ったのかもしれないが楽曲としての完成度はすこぶる高かった。
カップリングの「HELLO TEENAGE」のギターレコーディングでは久しぶりに古賀森男が参加したことでも話題となった。

2015年の再集結では「恋に堕ちたら」というシングルが生まれたのも嬉しかった。
是永巧一のギターリフがリードするアッパーチューンだが、この楽曲はセッションで制作されたので作曲名義がREBECCAになっている。
次はシンセリフが引っ張るNOKKO作詞、土橋安騎夫作曲名義の新曲も久々に聴いてみたいなと思っている僕である。

 

そしてついに発表された7年振りとなる全国ツアー!
タイトルには「NOSTALGIC NEW WORLD TOUR 2024」とあって、おそらく80年代楽曲もたっぷり届けてくれるセットリストが用意されると思われるが、ノスタルジックながらも“NEW WORLD”なわけなので、新たなREBECCAの勇姿を見せてくれるのは間違いない。
新曲にも期待したいし、デビュー40周年なわけなので、デビュー当時の楽曲も披露してくれないかな…などと楽しみなのである。
ホールコンサートゆえチケット争奪戦だろうが、ぜひチェックしていただきたい。

REBECCA NOSTALGIC NEW WORLD TOUR 2024

(読み:レベッカ ノスタルジック ニュー ワールド ツアー ニイゼロニイヨン)
●ツアー日程
7月 13 日(土) 東京・昭和女子大学人見記念講堂
開場 17:00/開演 18:00
7月 14 日(日) 東京・昭和女子大学人見記念講堂
開場 15:00/開演 16:00
お問合せ:ディスクガレージ
https://info.diskgarage.com

7月19日(金) 愛知・愛知県芸術劇場 大ホール
開場 17:00/開演 18:00
7月20日(土) 愛知・愛知県芸術劇場 大ホール
開場 16:00/開演 17:00
お問合せ:サンデーフォークプロモーション 052-320-9100

7月27日(土) 岡山・倉敷市民会館
開場 17:00/開演 18:00
7月28日(日) 広島・広島上野学園ホール
開場 17:00/開演 18:00
お問合せ:HIGHERSELF 082-545-0082(平日 11:00~17:00)

8月13日(火) 大阪・大阪フェスティバルホール
開場 17:00/開演 18:00
8月14日(水) 大阪・大阪フェスティバルホール
開場 17:00/開演 18:00
お問合せ:キョードーインフォメーション 0570-200-888(11:00~18:00 日祝休)

8月17日(土) 埼玉 ・大宮ソニックシティ 大ホール
開場 17:00/開演 18:00
8月18日(日) 埼玉 ・大宮ソニックシティ 大ホール
開場 15:00/開演 16:00
お問合せ:ディスクガレージ
https://info.diskgarage.com

8月25日(日) 宮城・仙台サンプラザ
開場 16:00/開演 17:00
お問合せ:キョードー東北 022-217-7788

9月22日(日・祝) 東京・昭和女子大学人見記念講堂
開場 17:00/開演 18:00
9月23日(月・休) 東京・昭和女子大学人見記念講堂
開場 15:00/開演 16:00
お問合せ:ディスクガレージ https://info.diskgarage.com
●券種・料金:全席指定 12,100 円/車椅子席 12,100 円 ※税込
※未就学児入場不可

ツアーオフィシャルサイト

REBECCA NOSTALGIC NEW WORLD TOUR 2024
REBECCA7年ぶりとなる全国ツアー「REBECCA NOSTALGIC NEW WORLD TOUR 2024」開催

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
オフィシャル最速先行[抽選]
受付期間:2024年4月21日(日)12:00~5月7日(火)23:59
https://l-tike.com/rebecca/

 

タイトルとURLをコピーしました