2024年8月26日、
MakeMusic社の『the finale blog』において
楽譜作成ソフトの『Finale』が開発終了し、
1年後にはサポートおよびアクティベーションも終了することが発表された。
Finale 開発終了! 『Dorico』クロスグレード版が期間限定で提供中!
MakeMusic社は、Finale について
現在ソフトがインストールされているデバイスでは
OSを変更しなければ引き続き使用できるとしながら、
今後アップデートや新規購入は不可となり、
2025年8月以降は
新規端末でのアクティベーションおよびサポートは終了するとしている。
なお、同社は
Steinberg社の Dorico を次世代の楽譜作成ソフトとして推奨。
Finale ユーザー向けに期間限定で特別割引版を提供している。
Finale の販売も終了した模様
楽譜作成ソフト『Finale』とは?
楽譜作成ソフトウェア『Finale』は1989年にリリースされて以来、
数々のバージョンアップを経て
世界標準の楽譜作成ソフトとして使用され続けてきた。
オーケストラ用の数十段に渡るスコアから
教育用楽譜、ギターのタブ譜など様々な楽譜を作成可能。
現在、国内外で出版されている楽譜のほとんどが
Finaleで作られている。
Finale から Dorico への移行が促されているものの、
Dorico で Finale のファイルを直接開ける訳ではないことや、
ソフトの操作体系の違いなどがあり、
ユーザーが移行するまでにはまだまだ時間がかかりそうだ。
別の移行先の候補として Sibelius も考えられる。
今回のサービス終了について
「エクセルが終わるようなもの」と例える嘆きの声が散見されるが、
いわゆる世界標準のソフトウェアが
現場から突然引退することは考えづらい。
町工場でフロッピーディスクのコンピュータが使われ続けるように
楽譜制作の現場では引き続き Finale が使われ続けるのではないだろうか。
(追記:2024年8月28日)
Finale の国内代理店 ジェネリックジャパン社の発表によると
今回のMakeMusic社による発表は突然のことであり、
国内代理店契約の即日終了が余儀なくされたそうだ。
また同時に、国内ユーザーに向けて
できる限り年内はサポート対応を行うことが表明された。