2017年4月9日に始動した3人組ロックバンド。
以前は別名義のバンドで共に活動していた、
Vo&Gt. umi(作詞作曲、リーダー)
Gt. 恭平(ギターアレンジ担当)
Ba. hiroki(作詞作曲、リズムアレンジ担当)
により結成。
都内の新宿、渋谷、下北沢で精力的にライブ活動中。
音楽性は80年代以降の洋·邦楽をルーツとしており、
どこか懐かしさを感じさせるポップな曲から、
感情を吐き出すような重く激しい曲まで様々。
一回のライブの中で全く違う方向性の曲を演奏し、
色々な世界観を表現することも珍しくない。
メンバー間の好きな音楽ジャンルはあまり被っておらず、
そのバラバラの音楽性を認め合い活かすことで「ロック」という
固定概念にとらわれず自由な楽曲制作を展開している。
「天使は誰だ」インタビュー
まず初めに、バンドとメンバーについて
自己紹介お願いします。
恭平:
恭平です。リードギターを担当してます。
hiroki:
ベースのhirokiです。
umi:
ギターボーカルの海です。
umi:
7年ほど前まで
ヴィジュアル系バンドで活動しており、
最大で5人メンバーがいましたが、
解散する流れになりまして。
その中で、引き続きバンドを続けたい
メンバーが3人残って、
残党として始まったのが
「天使は誰だ」です。
今まではメイクもしっかりしてましたが、
もう少しライトなロックバンドとして
活動することになりました。
ヴィジュアル系だったんですね。
かなりがっちりめでしたか?
umi:
そうですね。
写真もあります。
ちゃんとお金をかけて、
毎回プロの方にメイクをして
もらってました。
レコーディングもちゃんとして、
CDも出してましたね。
そういうことだったんですね。
解散の理由も聞いて大丈夫でしょうか?
umi:
やっぱりバンドって、
単純に5人メンバーがいたら、
5人が同じモチベーションでやり続けるのが
結構難しいと思うんですよね。
月にライブの回数を
増やしたいメンバーもいれば、
ライブの回数を減らして練習を増やして、
その1回1回に気合を入れてこう、
という考えの人もいますね。
僕達は3人共ライブの回数を多くして、
1人でも多くの人に観てもらいたかった。
それができないと、
いい音楽をやったとしても
響かないじゃないですか。
他のメンバーは、
いいものをやるために
少しでも練習を増やした方が
いいんじゃないか、
というのが結構大きくて。
ライブの回数問題が
大きな要因でしたね。
今の3人が残ったのは、
やっぱりこのバンドが
やりたかったということですか?
umi:
そうですね。
もう少しバンドをやりたいなと
思いまして。
バンドって、やめる理由が
あまり無いじゃないですか。
プロを目指して全生活をかけてやるターム、
普通に自分の生活もしながら
もっと前向きにバンド活動をするターム、
年齢を重ねて家族がいる上で、
趣味としてやるターム。
結構年齢と共に変わっていくと思いますが、
もう1歩自分たちの年齢を考えて
本気で音楽もやりつつ、
かつ自然にやっていける仲間と
活動をしていきたいという点で、
同じ温度感もあって。
前向きにバンドで上を目指しつつ、
かといって変な温度差が出すぎないような仲間で
もう1回組もうっていうところが
あったのかなと思います。
hiroki:
結局この3人でヴィジュアル系時代から
一緒にやってますが、
作曲の時やレコーディングをする時、
普通に飲みに行く時とかも含めて
仲良くやれてるなっていうのがあるので、
それで続けられてるところも
あるのかなと思います。
恭平:
ヴィジュアル系時代の頃も含めて、
今の3人が1番モチベーションとか、
ここはちゃんとやろうっていう温度感が
1番合わせやすいですね。
前のバンドが解散すると決まった時も、
「ロックバンドをもう1回やらない?」と
すぐに声をかけてもらって、
この3人だったらまだまだ続けられるだろうと思い、
即OKしました。
1番は熱量。
ここはちゃんとやろう、
この日までにちゃんとやろうっていうのが、
3人とも均等っていうか、
ちゃんとやってくる。
誰1人も怠けないっていうのが
大きかったですね。
以前からこの三人は気が合うというか、
仲がよかったんでしょうか?
umi:
そうですね。
解散はしてしまいましたが、
当時のボーカルも仲は良かったんですね。
当時のボーカルは、また別の方だったのですね?
umi:
ボーカルは別のメンバーで、
当時僕はギターだけでした。
「天使は誰だ」の活動について
普段はどのように活動していますか?
umi:
大体週1でスタジオリハがマストですね。
月に1回長い時間スタジオに入って、
「SHOWROOM」アプリで
ライブ配信をしています。
ライブ配信は、
日によってはアコースティックで
1人2曲ほどカバー曲を
演奏することもあります。
この時はhirokiもギターを弾きます。
hirokiさん、ギターも弾けるんですか!?
hiroki:
一応コードぐらいでしたら…
その時は皆さんそれぞれ歌いますか?
hiroki:
そうですね。
みんなで弾き語りをする企画です。
毎月1個テーマを決めて、
2曲ほどピックアップして
弾き語りをします。
umi:
ヴィジュアル系の時よりも、
型を決めすぎなくていいので
色々なチャレンジができますね。
メンバーみんな歌えるのって良いですよね。
umi:
そうですね。
みんな歌が大好きです!
恭平・hiroki:
そうではない笑!!
恭平:
必要とあれば歌うよ、
くらいの感じです笑。
率先してボーカルをやりたいわけではない…。
でも、このようにフットワークが軽くなったのは
ロックバンドに移ってからで、
すごくやりやすいです。
それは人数的なものもありますか?
恭平:
もちろん3人に変わったのもありますし、
ビジュアル系だとメイクが必要なので、
今のロックバンドだと、
「今日時間あるから配信しようか?」
という場合でも、
すぐにその場で配信できますね。
メンバーの出会い
どのようにしてこのメンバーが出会いましたか?
先ほどの話と通じてくるとは思いますが、
バンドを組むにあたっては、
元々はどういう繋がりでしたか?
umi:
僕とhirokiなんですけど、
実は兄弟なんです。
なので、生まれてからすぐに会ってます笑。
hiroki:
それ逆じゃない笑?
弟の僕が生まれてすぐに
umiに会ってる笑。
umi:
そうか笑。
本当の最初は僕が大学の頃、
テスト勉強期間中に現実逃避で
ギターを弾いてたら、
隣の部屋でベース弾いてる奴がいて。
へえ、ベースやってるんだ。
じゃあスタジオ入ってみるか、
みたいな。
それで、その周りの仲間を集めて
遊びでバンドを始めました。
後にライブ活動をするようになってからですが、
前身のヴィジュアル系バンドのボーカルが
恭平と友達だったんですよ。
そこで、そのボーカルを含めてバンドを始めたのが
最初の出会いですね。
兄弟だったとは知らなかったです!
僕も双子で音楽活動をしていますが、
何だか繋がってきますね。
umi:
自分にもし子供とかできて、
兄弟でバンドやるって言い出したら、
もう殴ってやめさせます笑。
仕事に就いてからやってくれと笑。
親心ですね笑。
今はバンドメンバーにドラマーが
いらっしゃらないですよね。
その点での苦労だったり、
メリットやデメリットはありますか?
恭平:
メリットで言うと、
打ち込みでドラム音源を作ってるので、
リズムが絶対にずれないっていうのは
大きいですね笑。
デメリットで言うと、
曲のアレンジをスタジオで考えている時に、
リズムのアレンジがその場で
できない点ですね。
ドラムのパターンを打ち込みで作ってから
スタジオに持ってきてるので、
タイムラグが生じてしまいます。
umi:
元々ヴィジュアル系バンドの時に
ガンガンライブしてたので、
その時もドラムが決まらない時期は
打ち込みとかでもやってましたが、
ライブ感が出ないという最大の弱点があります。
曲と曲の繋ぎとか、
もっと盛り上がっていきたいところで
曲としては1回区切られたりとか。
それがもう最大のデメリットですね。
じゃあドラムを入れたらいいんじゃないか、
とも言えますが、
新メンバーを入れると
ヴィジュアル系の時に経験したような、
色々な問題が出てきますよね。
元々3人は同じバンドで活動していたのもあり、
全く新しい人が入ったとしたら、
当然人間なんで温度差とかも
あるじゃないですか。
今の3人の中でも、
当然色々あるわけで。
新しい人を入れるとなると、
またこの点が難しい問題ですね。
確かにそうですね。
新メンバーが1人増えたら、
もう違うバンドになりますもんね。
umi:
本当にそうですよね。
僕は今3人の上で1番年上なのですが、
今までサポートでドラムを叩いてくれた方は
さらに年上で。
例えばその方がバンドに加入するとなると、
1番年上の人のメンバーが
変わるっていう問題も出て、
なかなか難しいというか。
そういったこともあって、
積極的に探してるわけではなく、
サポートとしていてくれたら
いいかなぐらいの感じですね。
ちなみにバンドのリーダーはいるんですか?
umi:
リーダーは僕ですね。
曲のアレンジや音楽の細かいところは
大体hirokiがやって、
外交役は恭平です。
恭平:
ライブ会場等の連絡や、
ウェブサイトの更新とかは
僕がやってますね。
umi:
バンドの指針や大きな方法は
僕がメインで考えて、
恭平とhirokiにパスを出しつつ、
最終的に僕が回収してます。
とてもいいバランスですね!
恭平:
役割分担はしっかりできてるかなと思います。
音楽との出会い
元々はどのような経緯で音楽を好きになって、
普段はどんな音楽を聴いてますか?
hiroki:
本当にバンドを聴こうと思ったのは、
X JAPANのHIDEさんがきっかけです。
X JAPANの映像を初めて見たのが、
ラストライブだったんです。
その時のHIDEさんが、
すごいかっこよくて。
見た目も派手じゃないですか。
わかりやすく1個のキャラクターとして
成り立っている。
その時にはHIDEさんは
すでに亡くなっていましたが、
そこからCDを買い漁ったり、
MVも色々観たりDVDを買って
ライブ映像観たりして。
そこからですかね、
色々なバンドの曲を聴こうって
思ったのは。
両親もバンドが好きだったので、
BOØWYやGLAY、B’z…。
そういったバンドも色々聴いてました。
自分を形成していったのは
umiの影響もあったり、
家族内の影響が大きかったです。
確かに、家族の影響は大きいですよね。
hiroki:
家族の中では1番年下なので、
親を含めた上の影響で
色々聴いてきましたね。
恭平:
僕が音楽を始めたきっかけですが、
中学生の頃に部活で卓球をやってて…、
意外!!
恭平:
でも1年で辞めちゃいまして…。
その時に母親が、
部活やらないんだったら、
何か習い事をしなさいってことで、
当時兄が島村楽器のスクールで
ドラムを習ってまして。
じゃあ兄貴がやってるから、
一緒にドラムやろうかと始めたのが
きっかけですね。
そこから7年ほどドラムやって、
前のヴィジュアル系バンドの時に、
ギターに転向して欲しいと
umiから相談を受けまして…。
「わかりました、やります。」
ということで、
今はギターをやってます。
ギター転向はどういう経緯だったんですか?
umi:
恭平は最初、当時のボーカルの紹介で
ドラマーとして加入したんですね。
元々、僕の仲のいい後輩がドラムだったのですが、
一度彼が地方に引っ越してしまって。
その間に恭平と知り合って、
バンドに加入してもらいました。
そうこうしてるうちに、
元のドラマーが帰ってくることに
なりまして…。
そうすると、ドラマーが2人に
なっちゃうじゃないですか。
ツインドラムのバンドでもよかったのですが、
敢えてドラム1人の方がいいかなと笑。
でも、そうしたらどちらか1人が
あぶれてしまうじゃないですか。
その後輩もすごい上手くて
仲も良かったのですが、
すでに恭平もいるわけで。
いきなりさようならは
ちょっと悲しすぎるので、
全員で続けるには…。
ギターは僕しかいなかったので、
じゃあ恭平もギターで、
という流れですね。
ひょっとして恭平さん、
そこで初めてギターを弾きました?
恭平:
そうです。
しかも1か月後ぐらいに
ライブもやってます笑。
umi:
なかなか無茶振りしてるけど、
「とりあえずメインのギターは僕が弾くから、
コードだけ覚えて弾いてくれ」
と…。
恭平:
リードでソロとかは全部海さんが弾くから、
とりあえず音の厚増しで。
コードだけバッキングで
ずっと弾いててくれって言われて、
「わかりました」
と笑。
イエスマン笑。
でも、それでやっちゃうのはすごいですね笑。
恭平:
やっぱりドラムは後輩がやるので、
ギターに転向して欲しいと
言われた時には複雑でしたが、
バンドも続けたかったですし、
「恭平は性格的にドラムより
ギターで前にいた方が映えるよ」
って言われて。
第三者がそうやって言うんだったら
多分そうなんだろうなって。
じゃあやってみようかな。
ということで始めてみました。
初ライブではちゃんとギター弾けました?
umi:
恭平の音はそこまでボリュームを出す
感じでもなく…。
hiroki:
なんなら意図的に下げた…。
umi:
自信も当然ないので、
とりあえず煽る役で笑。
恭平:
とりあえず音出して、
堂々として煽る役。
そういうのが最初のライブでした。
確かギターでのリハも3〜4回くらいしか
入ってなかったですね。
umi:
当時のライブハウスに出てる
バンドのギタリストで、
1番下手だったと思います。
でもファンもついてたので、
もうしょうがない。
最初のステージでは、
ファンはみんな
「ん!!!???」
みたいに
なってましたね笑。
恭平:
特に何の告知もせずに、
次のステージから急に
ギターに変わってる笑。
それで違う人がドラム叩いてる笑。
恭平:
でもあれはなかなかすごかったですね。
ギター買って1ヶ月で、
5曲仕上げなきゃいけないっていう。
頑張りましたね笑。
結局恭平さんは何の音楽を
聴いてるんでしょう笑?
恭平:
しまった笑。
ジャンルはミクスチャーロックが
1番多いですね。
初めて兄の影響で買ったCDが、
マキシマム ザ ホルモンの
『ぶっ生き返す』で、
兄が運転する車の中で聴いて、
好きになりました。
あとは「NARUTO -ナルト-」が
好きだったので、
主題歌の繋がりでFLOWのアルバムを
聴いたりしましたね。
洋楽ではLinkin Parkも好きです。
umi:
BOØWYとGLAYを聴いたのが最初ですね。
そこからBOØWYのDVDを親に買ってもらって、
ギターも買ってもらいました。
その後、BUCK-TICKの今井寿さんのギターが
ものすごく好きになりました。
ヴィジュアル系をやってましたが、
実はヴィジュアル系は
あまり詳しくないですね…。
ヴィジュアル系の方は、ヴィジュアル系の音楽を
聴いてるわけではないですか?
umi:
hirokiも恭平も同じで、
好きなビジュアル系バンドはありますが、
好きの一部みたいな感じですね。
恭平:
当時の楽屋で他のバンドの人の話を聞いていると、
全員ヴィジュアル系だけが好きな感じでしたね。
多分うちらが変だったんですよ笑。
umi:
逆に、当時のボーカルは
ヴィジュアル系が好きで
ガンガン聴いてましたね。
バンドのやり方も、
ボーカルはビジュアル系としてのやり方を
知っててやりたい思いがありましたが、
僕らはどちらかというと
「もっと自由でいいじゃん」
という考え方だったので、
価値観のズレが結構あった気がしますね。
なるほど。それだと他のバンドとは
毛色が違ってましたか?
umi:
そうですね。
曲調もだいぶ違ってましたが、
寄せにいった曲もたくさん作りましたね。
ヴィジュアル系っぽい曲を作らなきゃと。
恭平:
ウケがいいような曲を
たくさんやってました。
umi:
でも結構無理があって、
終わりに向かっていきましたね…。
恭平:
曲とかに関しては、
月1ぐらいで喧嘩じゃないけど、
言い合いをしてましたね。
もっとヴィジュアル系っぽい曲を
やろうよっていう側と、
やりたい曲やればいいでしょっていう側で、
話し合いは頻繁にしてました。
umi:
ライブハウスの人にも、
割とヴィジュアル系っぽい曲ないよね、
とも言われてました。
恭平:
逆にそれがセールスポイント
だったんじゃないかなって
ずっと思ってましたね。
umi:
そこを振り抜いて、
今のバンドに行ってる感じです。
なんか、
「血がどうのこうの」
とか、ヤバい歌詞書いてなければ
大概は大丈夫です笑。
hiroki:
他のメンバー次第ですね笑。
でもumiがそっちに舵をとっちゃったら
そうなるからね笑。
また急にやり始めるかもしれないですね笑
hiroki:
「十字架」とか言い出したら
危ないですね笑。
umi:
今はもう無制限です。
ギター無しの打ち込みだけの曲でも
いいですし。
恭平:
そういう曲もあってもいいかもしれない。
やれることの幅は絶対広がったからね。
使用機材について
今は制限なく音も作れますからね。
楽器や機材はどのようなものを使ってますか?
umi:
僕が一番少ないですね。
ヴィジュアル系の時は
あんな重い荷物をガラガラ引いてたのに、
今はこれだけでいいの?
みたいな。
もうそれが最高で、
GT-1を使ってますね。
やっぱギターボーカルで、
ギターだけの時よりもエフェクターへの
こだわりが少し薄れてるというか。
基本は歌わなきゃいけないんで、
リードギター用に最低限の音さえ
入ってればいいので、
GT-1だけでやってます。
ギターはIbanezです。
ヴィジュアル系バンドの時から、
そのまま使ってます。
新しいギターも10年ぐらい買ってないので、
そろそろ買いたいなとは思ってますが、
いざ楽器屋に行って、
「このギターいいな」と思ったら、
大概Ibanezで笑。
なので別に変えなくてもいいかな、
と思いながら今に至ります。
僕もIbanezのギター持ってます!
型はどんなタイプですか?
umi:
RGですね。
確かhirokiと一緒に
買いに行ったかと思います。
一緒に新宿の楽器屋に帰って、
その時はfenderのJaguarを
買いたかったんですよ。
なんか渋いギター欲しいなって。
でもなぜかIbanezを手に取ったら、
これだ!ってその場で決めて。
予算もジャガーの倍ぐらいだったんですけど、
かっこいいからこれだと。
日本製のモデルですか?
umi:
そうですね、日本製ですね。
結構ちゃんとしたやつです。
hiroki:
ベースはFUJIGENの
Boundary BMJ-Rで、
色はアンティークホワイトですね。
エフェクターはコンプレッサー含めて
3個使用していますが、
全てDarkglass Electronicsという
海外製のものです。
メインの歪みが
Microtubes B7K Ultra。
あとはHARMONIC BOOSTERという、
クリーンを綺麗に出せるものですね。
コンプレッサーが、
SUPER SYMMETRYです。
音が気に入ったんで、
惚れこんで次々と買っちゃいました。
恭平:
ギターはP.R.S.の
SE CUSTOM 24 QM LTD (Black Cherry)です。
メインの歪みがプリアンプで、
MESA BOOGIE の
V-Twin(後期型)ですね。
メインの歪みとクリーンは、
これをアンプのセンド・リターンに挿して、
足元で作ってます。
ギターソロ用のブースターが、
XoticのSuper Sweet Booster
です。
歪みだと、Electro-Harmonix の
Soul Foodも使ってます。
あとは、ディレイが好きでよく使いますが、
メインのギターソロで使うのが、
MXRのCarbon Copy-Analog Delay。
あとは、飛び道具的に
ちょっと変わったディレイを使いたい時は、
tc electronicのFLASHBACK 2 X4 DELAY。
ZOOMの MS50-Gも、
ちょっと味付けしたいなっていう時に
使ってます。
これが基本メインの足元になってます。
あと、SHIN’S MUSICのBABY MASTER2を、
マスターボリュームとして
エフェクトの出口につけてますね。
umiに勧めてもらって買った
MESA BOOGIE のV-TWINが
結構曲者でして…
ヘッドアンプは使いやすかったのに、
V-TWINは出力がピーキーで、
最初はうまく使えなくて。
出力が強すぎますか?
恭平:
そうですね。
でも弱くすると全然歪まない…。
なので、最終的にV-TWINのプリアンプは
マスターボリュームをフルテンにして、
出口のBABY MASTER2で調整する方法が
1番しっくりきましたね。
このマスターボリュームは初めて見ましたね。
恭平:
これは結構便利ですね。
価格もお手頃ですし。
どのようにして技術を身に付けたか
楽器はどなたかに師事したり、
学校に通いましたか?
先ほど恭平さんはドラム習っていたと
言ってましたが。
恭平:
ドラムは島村楽器のスクールで、
週1回のレッスンを7年ほど
続けました。
ギターは、最初は独学でコードを弾いて、
バンドスコアを見ながら
好きな曲を練習してました。
ギターも途中から3年ほど、
島村楽器のスクールに通いましたね。
ヴィジュアル系バンドの時は
コードだけ弾いてればよかったのですが、
今の「天使は誰だ」になってからは、
結構リードフレーズやギターソロも
作るようになりました。
ですが、なかなかうまく作れなくて、
レッスンを受けに行きましたね。
技術的なところよりは、
そういった作る部分を中心に習いましたか?
恭平:
そうですね。
発想の部分や、
機材をどのように使ったら
もっと良くなるのか、
という点を中心に習いました。
このレッスンは1時間ですが、
ほとんどギターを弾かずに
エフェクターの仕組みだけを聞いて
終わる日もありましたね。
hiroki:
僕は基本独学で、
習ったことは一度もないですね。
最初の方はバンドスコアで、
好きな曲をどんどん弾いていきました。
そのうち好きな曲の
バンドスコアがなくなって、
(そもそも出てなかったものが多かったですが)
ひたすら耳コピをしてました。
基本はそれだけですね。
理論本とかを見て、
分からないなりに
「ここってこうなってるのか!」
っていうのを、
実際に音を出しながら勉強してました。
ベースはピックで弾きますか?
hiroki:
基本はピック弾きですが、
指でも一応弾きます。
でも指の方がやっぱり難しいので、
ピックに逃げることの方が多いです笑。
umi:
僕も特に誰にも教えてもらったこともなく、
1人で勝手にやってました。
バンドスコアを見てコピーしてた
くらいですかね。
理論とかもよくわからないですが、
ひたすら作曲をしてました。
最初のうちからhirokiも作曲してて、
必要なところを後付けで
学んでいきました。
2人とも、楽器を始めて半年以内には
曲を作ってましたね。
ヴィジュアル系バンドの、
原型になったバンドの頃です。
友達を呼んでライブするとか、
ライブハウスっていうよりは、
スタジオの延長みたいなところでやるときにも、
自分たちで曲を作って1曲ずつ出してとか。
友達を呼んでライブをするようになってからも、
その中で必要なところを後で学んでいきました。
とりあえずプロにはなりたいな、
でも曲がなきゃプロになれないだろう、
みたいなところで。
早くから作曲を始めてたんですね。
作曲にはどのツールを使ってましたか?
umi:
最初は小さいMTRを使ってましたね。
4トラックぐらいしか入らなくて、
hirokiと交代で使ってました。
自分たちで重ねて作って、
その後にスタジオに入ってみんなで
合わせてました。
やっぱり兄弟だと、
家で作れるのがいいですよね。
umi:
そうですね笑。
ベース入れて欲しかったら、
簡単にできたので楽でしたね。
「天使は誰だ」のこだわりポイント
皆さんのこだわりの部分をお伺いできますか?
恭平:
バンドとしてのこだわりは、
ジャンルにとらわれないところですね。
やりたい曲、
その時に自分たちが好きな曲調を
やり続けるというのは
結構こだわって意識してます。
前身のヴィジュアル系バンドの時に、
かなりジャンルに縛られて
身動きが取れなくなっていたので、
その反動があって曲調を縛らないというのが
方針です。
ギターについては、
1番好きなギタープレイが
ブリッジミュートなのですが、
どれだけ綺麗に鳴るかで
歪みの音も作ってます。
メンバー皆さんから見て、
恭平さんはいかがでしょうか?
umi:
僕から見た恭平の良さは、
僕のギターはあまり低音を出さないので、
歪みのこだわりとか、
低音のバランスを取ってくれるところですね。
「天使は誰だ」の1番面倒なところは、
僕が元々リードギターだったのに、
今は恭平がリードじゃないですか。
でもこちらもリードギターを
やっていたということは、
たくさん弾きたかったからで。
恭平の立場からしたら、
絶対にめんどくさいんですよ。
弾きたがりの歌いたがりの
ギターボーカルがいるじゃないですか。
恭平が本来やるべき範囲、
やらなきゃいけない範囲と、
ギターボーカルのumiが
やらなきゃいけない範囲が、
他のバンドよりもぐちゃぐちゃになってる。
それをちゃんと、
線引きをやってくれている。
ちゃんとそういう、
自分の音の出し方のこだわりとかを
考えながらやってくれてるなというのは
良さであり、
こだわりポイントなのかなと思います。
hiroki:
僕やumiは、
フレーズ作りや曲に対してのアプローチを、
結構感覚でやるんですよ。
その日その日で「これがいい」と
思ったことを色々やるので、
結構ハチャメチャな時があるんです。
他の人を全部無視したことをやり出す。
ですが、
恭平はそこをちゃんと持ち帰って、
ああでもないこうでもないって考えながら
ちゃんと形にしようとする。
自分の中でこれは変わらないものとして
あるよっていうのを、
しっかり残そうとするのは
いいポイントなのかなと思います。
umi:
すごくいい意味で、
「お前そのギターソロ何年弾いてんだよ!
よく飽きねえな!」
みたいな笑。
悪く言うと、
進化しないみたいなところも
感じるかもしれないですけど、
変わらない良さを出すところもあるので。
うちらは飽きてすぐに変えてしまいますが、
恭平は
「録音してるのを再生してんのか!?」
っていうぐらい笑。
恭平:
僕は全く変わらないフレーズを
ずっと弾いてますから笑。
umi:
機材が変わると
音のバランスは変わりますが、
フレーズは変わらないので、
飽きないのかなと
ちょっと心配になります。
実際、同じことを弾いてて飽きないですか?
恭平:
飽きないですね。
常にベストを更新しようとしてます笑。
umi:
えー!
いいこと言う!
恭平:
前までのレベルで100点だったら、
次はそれを超える100点にしようと。
なので、ずっと同じフレーズを
弾き続けます笑。
umi:
バンドの根底にあるところなのですが、
3人の役割が元々決まってます。
決まってるというか、
自然に決まってるところがあって。
僕は0から1を作ることを誰よりもするというか、
別に音楽に限らずですが、
こういうのやってみない?
こういうのあるらしいよ?
っていうところも含めて。
1を10にするのは
大体hirokiがやるんですね。
曲を僕が出した時に、
hirokiがこういうアレンジがいいとか、
こういうコードでこういう進行が
いいんじゃないか、
みたいなに膨らますとか。
hirokiも作曲をするので、
0〜1もやる。
そして、膨らませて10にしたものを、
恭平は「10のままキしっかりキープする」
っていう役割をしてます笑。
恭平:
話し合ったわけじゃなく、
自然とこういう分担になりました笑。
umi:
会社組織とかでも、
よくそういうバランスがありますよね。
作る人、それを良くする人、
それを維持する人っていうのは、
会社組織の役割でもあると思うので、
それが自然にいいバランスになってます。
hiroki:
僕から見るバンドのこだわりは、
その日その日で恭平はちゃんと
維持してくれてるし、
打ち込みのドラムもあるんで、
そのドラムの根本が
変わったりすることもない。
だからこそバンドとしては、
僕とumiがその日その日で
色々フレーズ変えてみたり、
試してみたりっていうのが
いい方に転がることが多いんで、
それがバンドの中でポイントの1つに
なってますね。
それをやりすぎて、
レコーディングした時の
フレーズがいいねっていうことも
あるかもしれないので、
良いところであり悪いところでも
あるかもしれないですが…。
みんな色々と発想がちゃんと
出てくるっていうのが、
バンドのいいポイントなのかなと
思います。
作り終わった曲というか、
レコーディングした曲とかでも、
その曲をもっと良くする動きを
ちゃんとみんなできてるなっていう
感じがしますね。
自分のポイントは特にないんですけど、
ベースを動きまくるフレーズに
しないようにしてます。
恭平は決まったフレーズを
弾いてくれはくれますが、
言うても自分がベースなので、
それより太いところがちゃんと
どっしりいないといけないし、
umiはギターで遊び出したら
止まらなくなる笑。
さっきまでコード弾いてたよね?
っていうくらい、
急にギターソロを弾き始めたり。
なんかリードギター2人いるな?
みたいな笑。
そういうのがあるので、
なるべく自分は動けるラインだけで
ちゃんと動く。
あまり無茶苦茶になりすぎないように
してますね。
umi:
支えてもらってるumiとしては、
バンド全体のこだわりは
恭平からもあったように、
「こだわらない事へのこだわり」
というか。
「こういう風にしなきゃダメだよ」
を作らない。
そういうストレスはもう嫌じゃん?
っていうのが元々のスタートの
1つでもあるので、
こだわらないというこだわりが1つ。
あとは何でも、
その時に良いと思ったことをやるのを、
バンドとしてはちゃんと決めてます。
だから、恭平やhirokiが急に
演歌作ってきてもやるよ、
全然いいよっていうのもあります。
それぐらい、
こだわらないことに対しての
こだわりがバンド全体にあります。
ギターボーカルとしての
こだわりというのは、
できればリードギターも
弾くっていうところですかね。
他のバンドでは、
ボーカルがリードギターも
兼任するっていうのは
あまりない気がするので、
自由に弾きたいなっていう
こだわりでやってます。
ボーカルとしては、
あまりこだわりはないですね。
曲によってはhirokiも恭平も
歌っていいと思ってるんで、
そのぐらいの感じでいます。
リードのギターは、
歌が終わった瞬間に弾きたくなりますか?
umi:
そうですね。
もっといいギターソロあるよみたいな、
自分もそうですが、恭平を見てても
もっとこういうのあるんじゃないか?
みたいに思って弾きたくなっちゃう。
恭平:
実際、umiがギターソロを弾いてるの
何曲もありますからね。
umi:
やっぱり弾いちゃいますね。
歌よりもギターを弾いてる方が楽しいので、
できればたまには二人に歌ってほしい。
hiroki:
歌うのだけは絶対に嫌だ笑。
こっちはベースに集中したい。
恭平:
不思議なバンドですよね。
ボーカルがギターソロも弾くの。
それに対して、
リードギターの僕が何も言わない笑。
umi:
元々は逆のバランスで
ヴィジュアル系の時にやってたので、
恭平はコードならコードでいいっていう感じで
やってくれてる。
恭平:
結構重めのリフとかを弾いてるときには、
やっぱりそっちを弾きたいから
ギターソロを弾いてもらうのは
結構あります。
チューニングはどうしてますか?
ダウンチューニングでしょうか?
恭平:
レギュラーチューニングですが、
単純に低音が重い音作りがメインなので、
それを活かしたリフのある曲とかだと、
やっぱり僕がギターソロ行くと
そのリフをumiに弾いてもらわなきゃいけない。
ですが、重い音を前提として
リフを作ってるので、
じゃあ僕がそのままリフ弾くから、
umiにギターソロ弾いてもらおう。
という事も結構あります。
なんだかすごく不思議なバランスですね。
今後の展望について
今後の展望はいかがでしょうか?
umi:
やっぱり今はライブを
ガンガンやるというよりも、
オンラインでもっと色々できることが
あるんじゃないかと
コロナ期間中に見直したところだったので、
ライブ配信もこまめにやりつつですね。
あとは、トークだけの配信だったり。
楽曲のリリースもこの冬にはしたいなと
今勝手に思ってますが、
2人はどうでしょうか笑。
リリースが決まってしまいましたね笑。
umi:
ライブ配信も、
自分が勝手に来週の配信では
新曲だけでやります、
みたいに言っても、
2人もやってくれるんで、
そういうノリでやってます。
恭平:
企画を作ってくれるんだったら、
じゃあ合わせようか、
ついて行こうかっていう笑。
hiroki:
umiが作ってる曲がかなりあって、
まだ録音してないのもあるので、
それをちゃんとAppleMusic等で
配信できるようにしっかり形を
作りたいなっていうのがありますね。
恭平:
バンドとしての動きは、
アプリでライブ配信をして、
演奏だったり日によってはトーク配信だったり
数を増やしていって、
どんどん見てくれる人を
増やしたいなと思いますね。
あと僕がずっと思ってるのは、
「続けるための選択をしていく」
という事ですね。
誰かの予定が合わない時に
スタジオに無理やり来てたら、
やっぱりしんどいじゃないですか。
それだったら、
じゃあこの日は休みにしたり、
みんなが続けやすいような
選択をしていけたらいいかなと
思います。
ある程度ちゃんとしたルールは必要ですが、
縛り付けるとか、
無理やり引っ張っていくんじゃなくて、
一緒に歩調を合わせていけたら
いいかなと思います。
読者へのメッセージ
最後に、記事を読まれる方へ
メッセージをお願いします。
恭平:
各種サブスクリプションサービスで、
配信限定のミニアルバム『AKATSUKI』を
配信してますので、ぜひ聴いてください!
あとはバンドの公式Xも
ぜひフォローをお願いします。
ライブ配信アプリは、
バンド演奏をメインでやるのは
「SHOWROOM」、
トークの配信は「ふわっち」を
使うことが多いので、
ぜひよろしくお願いします。
hiroki:
この冬にミニアルバムを出すので、
よろしくお願いします笑。
何曲入れますか笑?
hiroki:
6〜8曲が理想ですね。
今もミニアルバム『AKATSUKI』が出てるので、
こちらも聴いていただいて、
聴き逃しのないようにお願いします。
umi:
コンテンツ的な部分は
hirokiと恭平が言ってくれたので、
バンドとしては僕から。
例えば今20歳ぐらいで、
「今から音楽だけでいい。今からスタートだ」
みたいなところとは、
少し温度的に低いわけじゃないですが、
社会を知って世の中を知って、
一歩視座が上がってるというか、
やっぱり大人になってるわけじゃないですか。
世の中に対しての反発とか、
そういう強い勢いだけの姿勢みたいな
バンドの衝動というよりは、
もう1歩余裕もあり、
少し人生を知った上で、
そしてまたさらにこの先知っていく上での
曲や歌詞があると思うので、
「天使は誰だ」だけを
絶対に聴いて欲しというよりも、
この記事を見てくれた方にとって、
1つの人生の中の1ページというか、
選択肢というか、
「こういうバンドもありかな」
みたいに捉えてくれると
いいのかなと思ってますし、
そういう方が増えてくれると
曲も作りがいがあるので、
気軽な感じでチェックしてもらえると
ありがたいです。
余裕のあるバンドです笑。
大人のバンドですね笑。
本日はありがとうございました!!
紹介アーティストについて
「天使は誰だ」さんのインタビュー、
いかがだったでしょうか?
次回のインタビューは、
柚木 依和(ユウキヨリト)さんです!
乞うご期待!!