同道公祐 (RED ORCA / Aahum) 「ブルースのルーツを持ちながら、今の感じもどんどん採り入れて新しいものを」

十代よりブルースに
どっぷりと影響を受けるとともに、
さまざまなめぐりあわせから
ヴィンテージギターをプレイする希な機会を得るなど、
若手ギタリストの中でも同道公祐どうみちこうすけは希少な存在だ。

現在はRED ORCA(レッドオルカ)のギタリストとして
金子ノブアキ草間敬PABLO来門と活動を共にするほか、
さらにソロプロジェクトAahum(アウン)
ギタリスト兼シンガーとしても活躍している
同道公佑にギタリストとしての半生を語っていただいた。

インタビュー、撮影/北村和孝

死ぬ覚悟で弾いたものってブルースだろうと

同道さんがそもそもギターに興味を持ったのは?

ギターを始める前は
とんでもなくゲーマーだったんですよ。
ゲームの主題歌で
BUMP OF CHICKENさんの
「カルマ」が流れて、
イントロのギターを聴いた時に
“これだ!”と衝撃を受けて、
ギターやロックに興味持って。
押尾コータローさんみたいな
ソロギターも大好きで、
高校の文化祭で
一人でアコギを弾いたら、
噂を聞いてライブを観てくれた
5つ上の先輩が
“おまえに音楽めっちゃ教えてくわ”と。
そこで初めて出会ったのが
オジー・オズボーンです。
「Mr. Crowley」「Crazy Train」
に衝撃を受けた初めての
外タレのギターヒーローは
ランディ・ローズです。
両親がクラシックやジャズが好きで、
ランディのギタークラシックが
こんなにうまく融合するんだ!?と、
音色共々ビビっときましたね。

そのうちに先輩が学校終わりに
車で迎えに来てくれるようになって
大阪を連れ回されるんです。
で、連れて来られたのが、
今結構持っているギターたちを買った、
GUITAR TRIBEという大阪のお店でした。
入った瞬間にオーナーさんが
“とりあえずこれ弾いてみなよ”
なんてレスポールを渡してくれたんですよ。
それを弾いた時…
聴いたことがないくらい、
音が物理で来るというか、
どうしても欲しくなって。
“バイトして買います、いくらですか?”
って聞いたら2000万って言われて。
いきなり59年の…。

えっ!? バースト弾かせてくれたのですか?

さらにはその日、
お店の中にあるヴィンテージのほとんどを
弾かさせていただいて。
和歌山の高校からGUITAR TRIBEまで
電車で一時間半かかるのですが、
お小遣いを交通費に使って、
週3くらいでGUITAR TRIBEに通って、
買いもしないのに
延々試奏させてもらうようになりました。
オーナーには本当に
めっちゃ感謝してますね。

GUITAR TRIBEでギターに
どんどんのめりこんでいったある日、
“おまえが絶対に会わないといけない
ギタリストがいるからイベントに来い!”
と言われたのが、
今の僕の師匠にあたる
Ichiroさんのクリニックでした。
そこでまた超衝撃を受けて
僕はブルースを知るんです。
そこからIchiroさんのライブも
めっちゃ通い出して、その影響で
スティーヴィー・レイ・ヴォーンも
聴き始めた感じですね。
「SCUTTLE BUTTIN’」を聴いた時は
やっぱり衝撃的でした。
当時は耳で覚えて帰ってきては、
何とかエピフォンのレスポールで
この音が出せるようにならないかな
という試行錯誤を繰り返してましたね。

レイ・ヴォーンの他にもジミ・ヘンドリックスの
リスペクトも感じるプレイですね。

レイ・ヴォーンから
ジョン・メイヤーに行って、
その後に
“みんなが崇拝してるジミヘンってなんなんだ!?”
と思って聴き始めて。
ライブDVDを5枚くらい観たあたりで
“あれ、こんなプレイ真似できないぞ!?”と。
ちょうどその辺りで
映画『JIMI:栄光への軌跡』
を観てより好きになりました。

60年代、70年代に対する憧れがありつつも、
ジョン・メイヤーのような今のテイストもあって、
それこそRED ORCAをやっていて、
今自分が生きている時代でのロックミュージックで
表現しようとしているという。

そう言ってくださると嬉しいですね。
いい感じにブルースのルーツを持ちながら、
今の感じもどんどん採り入れて
新しいものを作れたらなというのが
ずっと自分の中にありますね。
初めてエレキギターを持って、
バーンって弾いた時の衝撃感、
無敵感というか、
弾けなかったけどあの身震い感、
衝動はずっと持っていたいなと
思っています。
そこにブルースルーツと
今の音楽を融合したいです。

レイ・ヴォーンも同じ場所を折ってるんですよ…

トレードマークの63年製ストラトを
入手した経緯は?

あのストラトを手に入れたのが
22歳の時なんです。
GUITAR TRIBEの
オンラインショップに
あのストラトが掲載された時、
写真で見ただけでも
やばいギターだなって印象があって。
当時のバンドメンバーに
その写真を見せたものの、
その時既に2つ
長期ローンを組んでいたし、
ちょっと買える値段じゃない。
かっこいいけどまあ買えないよね
なんて話してて。
案の定1~2か月後には
ホームページからも消えちゃって。

で、3ヶ月後くらいに
GUITAR TRIBEへ行ったら、
あのストラトが
壁にかかってるんですよ!
オーナーさんに尋ねたら
“これ最近入ったばっかだよ”
って変な顔をするんです。
いやいや、バンドメンバーも
ホームページで見たって言うと、
3日前にこの店に入った
ギターだと論争になって。
ところが投稿履歴を
見せてくださったんですが、
そもそも半年くらい
ストラトの入荷すら無いんですよ。
それでみんな怖くなっちゃって…。
でもギターはあるわけだから
弾いてみたら、
今まで弾けなかったような
フレーズが全部弾けて、
「SCUTTLE BUTTIN’」が
今までで一番かっこよく
弾けたんですよ。
で、もうローンが通らないのは
わかってるけど、
最後に一回だけって
審査かけてみたら、
ローンが通ったんですよ!

なんか不思議なギターでね、
初めは僕のことを受け入れて
くれない感じがあって、
なんだか寝ていても
視線を感じるんですよ。
夜中になんだろうと思って
起きてみたら、
あのギターがこっち見てる、
みたいな。
半年くらいは寝る時は
ケースにしまわないと
怖い感じがありましたね。
そこからネックが折れちゃう
事件もあって…。

でもね、
これは自分のロマンの話ですけど、
僕、レイ・ヴォーンと身長が一緒で、
しかもレイ・ヴォーンが
63年製を手に入れたのが
同じ22歳らしいんです。
なおかつ後日談で知ったのが
レイ・ヴォーンも23歳の時に
メインのナンバーワン、
同じ場所を折ってるんですよ…
初期の「PRIDE AND JOY」の
ライブ映像を観ていたら、
レイ・ヴォーンのヘッドに
ちょっと白い線が入ってて。
僕的にはちょっと
胸熱ポイントなギターですね。

プロのギタリストとして本格的な活動は
いつからになるのですか?

僕、SNSから上がってきた
ギタリストだと思ってるんですけど、
SNSでプチバズる直前まで
自業自得でしたが
人生に色々ありすぎて…
本当にもう自殺しようと。
しかも5月1日の令和になった日に、
ライブでメインの
63年製ストラトを落として
ヘッドを割っちゃったんです。
その時に、自分はどこまで
クズなんだと思っちゃって。
人にも親にも迷惑かけている上、
あんな素晴らしい
ギターまで折っちゃったと。
そのギターが
唯一の救いだと思ってたので、
これはもう生きてたら駄目だと思って
自殺を決意しました。

でもせめてギターを直してからと思って、
GUITAR TRIBEさんに修理をお願いして。
そしてどうやって死のう
みたいなのを全部決めて、
人生を整理しようと思っているうちに、
あっという間にギターが直ってきて。
やっと今日、楽になれると
思ってた日だったんですけど…
最後に遺書代わりにギター弾いた動画を
twitterにアップしてから逝こうと思って、
レイ・ヴォーンの
「PRIDE AND JOY」を弾いたんです。
そしたらなんか通知が止まんないな!?
という感じになり、
気づいたらその動画が
プチバズってきてて。
死ぬ気で出したもの、
死ぬ覚悟で弾いたものって
ブルースだろうと。
ブルースなんて今の時代
うけないって言われてるけど、
ちゃんと人に届くんだなって思えて、
なんか世の中捨てたもんじゃないなと、
めっちゃなんか
ありがとうって気持ちになれて。

次の日、その次の日も
動画を出したらバーッと回ったので、
徐々にもう一回
頑張ってみたいって思えてきて。
それが回ってなかったら、
本当に逝ってたと思うので
皆さんには感謝していますね。
しかもそうした動画がきっかけで
いろんな方たちがめっちゃ声を
かけてくださるようになって、
RED ORCAのお誘いもいただきました。

RED ORCAの音楽も
もちろん大好きですけど、
自分の根幹となるブルースを
自分のボーカル、ギターで
やりたいと思っていたら、
今支えてくれている
ドラムの高浦“suzzy”充孝君、
ベースの後藤マサヒロ君が
集まってくれて。
Aahumというバンドでも
どんどんでっかくなれたらって
取り組んでいます。
11月の六本木KEYSTONE CLUBワンマンも
このメンバーでやります。

Instagramなんか見ていると
一昔前のギターヒーローと比べると、
最近は強烈なギターリフを
弾く人がいないなと。
僕はギターソロの人ではなく
リフの人になれたらと思ってます。

同道公祐

「エレキ・ギターを初めて弾いた時の初期衝動」
を根幹にブルース・ロックを基調とする、
新進気鋭のギタリスト。
金子ノブアキによるPROJECT「RED ORCA」
ロクこと藤川千愛を中心とした
ロック・バンド「PhatSlimNevaeh」
ギタリストとして加入、
Aahumではボーカルギターを務める。
また、数多くのサポートやレコーディングに参加している。

Twitter(X)
@dk_tr0518

オンラインギタースクール「DMS」
https://dms-gt.com/

Aahum ワンマンライブ

2023年11月16日(木) 18:30 / 19:30
六本木 Keystone Club Tokyo
出演: 同道公佑(vo,g)後藤マサヒロ(b)高浦”suzzy”充孝(ds)

Aahum - (アウン) RED ORCAのギタリスト、同道公祐が今年5月から始動させたバンドプロジェクトAahum(アウン)でのワンマンライブ。
11/16(木) キーストンクラブ東京 六本木 同道公佑 Aahum アウン 後藤マサヒロ 高浦"suzzy”充孝 チケットの購入はLivePocketで

同道公佑ゲスト出演

「ワンコにワンコイン Vol.02」
2023年11月22日(水・祝前日) 17:30 / 18:00
小次郎 feat 惺光玖拾玖 with
ホッピー神山湊雅史同道公祐 & AH
服部ヒロfutatsuboshi note門脇寛樹
ゲスト & MC SAKURAI(芸人)

ライブの詳細はコチラ

渋谷Spotify O-WEST にて豪華ミュージシャンによるワンコインイベントが開催!
バディット主催の盲導犬チャリティーライヴイベント企画『ワンコにワンコイン』。 第二回にあたる今回はなんとあの『渋谷 O-WEST』にて開催されることになった。 今回、これだけ豪華な出演者が一同に会するだけでなくたったのワンコイン(500円)で観覧できる。 まずは、驚きの目玉出演者について解説していこう。

 

バディットマガジン創刊号にも同道公佑の撮り下ろしインタビュー掲載

バディットマガジン創刊号販売ページはコチラ

バディットマガジン創刊号 | バディット BASE店 powered by BASE
2023年11月10日、『バディットマガジン』創刊号 発刊!!株式会社バディットはこの度、Player元編集長である北村和孝氏を編集長に迎え、音楽、楽器、衣食住をテーマにした埼玉発・情報発信マガジンである、『バディットマガジン』を発刊いたし...

 

タイトルとURLをコピーしました