バディットマガジン TVばん! 第1回はanzuさん!

このたびスタートしました
バディットマガジン TVばん!
第1回ですが待望の、そして彼女にとって
新機軸の作品『annual ring』をリリースした
anzu (アンズ)さんをお招きしております。

なんか一緒の画面にいるのが
恥ずかしくて仕方ないのですが…。
『annual ring』を掘り下げた
anzuさんのロングインタビューは
改めてお読みいただきたいと思っておりますが、
まずは動画インタビューがアップ!
と共にここでは僕なりのanzu論を語ってみます。

anzuとは

シンガーソングライター、
イラストレーター、
クリエイターである
河合杏林のソロユニットとして
anzuとしての活動がスタートしたのは
アルバムNorthern Dancerから。
特にライブで聴いた時からタイトル曲の
Northern Dancer」の
ギターリフに、どこか北欧の森の中で
ギターを奏でるイメージが浮かんだりして
すごく気になったのがそもそもの出会いです。
率直にギター上手い!
みたいなインパクトはありました。

なぜか最初に会ったときに、
当時ニッポン放送で放送されていた
「浅井リョウ、高橋みなみのヨブンのこと」
の話になったりして、
えーっ!?ラジオ好きなの?
っていうのも仲良くなった
大きな理由でもあります。

その後のanzuは
FM NACK5「Hit! Hit! Hit!」
リリースされるごとに楽曲が
大きく評価されたり、
または元々はNACK5の深夜番組として
スタートしたのですが、
今もSpotifyのラジオ番組として続いている
anzu no Bedroom Radio』だったり、
anzuはラジオの人でもあります。
リスペクト!

『Bedroom Pop』でメジャーデビュー!!

前作Bedroom Pop
遅ればせながら徳間ジャパンより
メジャーデビュー!
っていうのも面白いと思いましたが、
この『Bedroom Pop』が
一層ドリーミーながらも
生々しい独自の音世界を
一層研ぎ澄ませてみせたのです。

一方でそれまでのアルバム
未来展望だったり、
パレード
(何度聴いてもこの曲最高すぎる!
このアレンジは100点満点)
DingDang
(今の季節ぴったりな名曲ですね)
はフレンチポップだったり、
華やかで音数の多いカラフルな
ポップテイストが痛快だったわけですが。

今思えばアコースティックギター
だけではなくて
ジャズマスターを導入したあたりから
彼女の中でまた新たなイマジネーションが
生まれてきたのかもしれない。
その後のprequelというシングルは
個人的に琴線に生々しく触れるような…
失った青春の傷が思い出されるような…
ま、デジャヴなんですけれども、
なんかピンポイントで訴えかけてくるような
摩訶不思議感があり、
個人的にも極めて重要になった曲であります。

彼女が提唱した
『Bedroom Pop』のおかげで、
実は世界中にanzuのような
世界観の音楽を紡いでいる
バンドなりミュージシャンが
多々いることを僕は知りました。

スニークプレビュー」の
シューゲイザー感、
どこか北欧ポップ感には
自分の青春時代における
ドリームアカデミー
トラッシュモンクなんかを
個人的に思い出したり…
これらが彼女にとっての
『Bedroom Pop』の
範疇かはわからないけれども、
アラフィフにもなんとも
グッとくる世界だったのです。

なお『Bedroom Pop』には
DMN」という超絶アッパーな
ビート感とシンセサイザー、
ちょっとくぐもらせた
ボーカルアプローチが
斬新だった名曲も入っています。
いやぁ、それはそれは驚きました。
anzuってこんな曲もやるの!?
というこの大胆さは
『Northern Dancer』『未来展望』では
まったく想像がつかなかったから。
ま、これもはまっているわけですが。

最新作『annual ring』でさらなる進化へ

そして新たに立ち上げた
water side recordsより
リリースされた
最新作『annual ring』は、
現状ライブ会場限定盤CDでのみ
聴くことができるのですが
(少しずつそのチャンスは増えていくでしょう)
共同アレンジャー的な人は
いるようですが、
彼女自身で全ての楽器の演奏から
録音まで手がけた一作となります。
雑踏の中で奏でられる卓越した
アコースティックギターの
多重録音で幕が上がるのですが、
前作でつかんだサウンドアプローチが
彼女だけで編まれていると思うとなんとも尊い!

元々爽快感あふれるギターポップだった
MONSTaR」など
河合杏林名義などで発表された
過去の楽曲も、
実は重厚で不安定なシンセ…
これが微妙なチューニング感で
空間を揺るがしていて面白いのです。
いずれもアコギやジャズマスター、
ビートなどで再構築、
愛らしいウィスパーボーカル、
コーラスももちろん健在で、
“えっ、今なんて歌ったの!?”
ドキドキさせる歌詞の世界観も
過去の楽曲が混ざっても
さほど違和感がなかったりして…
これも面白かった部分。

その中で新曲
おわらない青を知っている
を英詞で歌っているのは
正直意外だったのですが、
河合杏林時代からのキー曲である
また、明日」に繋げていく
“おわらない”新機軸の歌の数々…
anzu流ベッドルームポップは
さらなる進化を遂げたのであります。

国境線を超えて世界中の
ベッドルームポップミュージシャンと
コラボレーションするタイミングが
近づいているんじゃないかな!?
そうした可能性についても語ってくれている
バディットマガジン TVばん!
ぜひご覧になってくださいね。
感想などもいただけると嬉しいです!

anzu プロフィール

anzu (アンズ)
河合杏林のソロユニット。
音楽だけではなく、ジャケットのアートワークや動画制作等、
さまざまな表現で自ら手掛けるDIY系ミュージシャン。
2016年末からソロユニットanzuとして活動開始。
エレクトロニカとアコースティックが融合したサウンドと独特のチルボイスで、
日常の中の移りゆく景色や生活していくなかですれ違う小さな傷、
日々の機微などを紡いでいく。
2021年12月22日 徳間ジャパンコミュニケーションズよりメジャーデビュー。

anzuオフィシャルウェブサイト
anzu (アンズ)河合杏林によるソロ音楽ユニット

anzuさんの楽曲はコチラ!

(北村和孝)

インタビューバディットマガジン TVばん!
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投稿者
北村和孝

埼玉県西川口出身、現在も在住 (あるいは西新宿の職場に籠城)。
元はSSW志望だが90年代後半にrhythmagicを立ち上げて鍵盤やギターもプレイ。
新宿ヘッドパワーを拠点にバンド活動やイベント企画も2010年代まで行なっていた。
大東文化大学卒業後、音楽雑誌Playerに入社。2018年より編集長に。
『高見沢俊彦Guitar Collection 500』『高崎晃Guitar Collection』などの大型写真集、
まるまる1冊女性ミュージシャンで構成した『魅惑のMuses』などの別冊も手がけた。
惜しくも2023年7月で音楽雑誌Playerが休刊となり、フリーの編集者として再スタート。
自ら撮影、取材、インタビュー、執筆するDIYスタイルで洋邦問わず80〜90年代ロックを主体に、
ジャズ/フュージョン、ラジオ、サブカル関連を日々追い続ける。銭湯も趣味。
2024年早々、敗血症ショックで救急搬送されてご迷惑をおかけしましたが回復しつつあります!もう大丈夫!

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